浜松医科大学医学部附属病院

施設案内

Facility Guide

研修プログラム

浜松医科大学医学部附属病院 薬剤師研修プログラム

研修理念

大学病院薬剤師として相応しい倫理観と基本的な知識および技能を備え、生涯にわたり自律的に成長できる薬剤師を養成します。

基本方針

  • 全ての薬剤師が身に付けるべきプロフェッショナリズム、基本的臨床能力と専門性、並びに科学的思考力・実践力の修得を可能とする研修を提供します。
  • 地域医療の中核を担う施設として、他の病院や薬局と連携し、地域社会・患者のニーズに柔軟に対応した研修を提供します。
  • 将来のキャリアパスなど個別の目標にも柔軟に対応した研修を提供します。

研修の概要とスケジュール

当院薬剤部では、実践力と倫理観を備えた薬剤師の育成を目的とした体系的な研修プログラムを策定しています。研修は卒後4~5年目までを前期(導入研修・一般研修)と後期(専門研修)の2期に分けて実施し、臨床業務と並行して学術研究も通年で行います。

導入研修(入職後2ヶ月)
医療従事者・薬剤師としての心得、薬剤師業務の全体像を学びます。
一般研修(1~2年目)
「調剤・製剤・病棟」の基礎を固め、病院薬剤師に必要な知識・技能・姿勢を身につけます。
専門研修(3~5年目)
適性に応じた各部署への出向、チーム医療・TDM研修等を通じ、技能や知識の発展と後進への指導能力を身につけます。
学術研究(通年)
大学病院の薬剤師に求められる研究遂行能力を習得し、臨床の問題解決能力を有する人材を育成します。希望に応じた大学院の進学・博士号取得もサポートしています。

<標準的な研修スケジュール概要は下図を参照>

主な研修内容

以下のカリキュラムを通じて、幅広い知識と専門性を習得します。

項目主な内容
医療機関で働く上で必要な基礎 プロフェッショナリズム、接遇、医療倫理、医療安全、感染対策など
調剤業務 処方鑑査、疑義紹介、計数・計量調剤、院内製剤など
注射剤調製業務 注射剤調剤・管理、高カロリー輸液・抗がん剤の無菌調製、レジメン管理など
病棟薬剤業務
(手術室・集中治療室を含む)
患者情報・持参薬の確認、処方提案、ポリファーマシー対策、服薬指導、プレアボイド、退院時指導、地域連携、手術室及び集中治療室における薬学的管理など
医薬品管理業務 麻薬・向精神薬の管理、医薬品の適正管理など
医薬品情報管理業務 (DI) 医薬品情報の収集・評価・活用、照会対応など
治験・臨床研究業務 治験薬管理、CRC等との連携など
チーム医療 外来化学療法室、感染対策チーム(ICT)、緩和ケアチーム、栄養サポートチーム(NST)など
TDM業務 薬物血中濃度モニタリングに基づく投与設計・管理
学術研究・大学院進学 研究倫理、研究課題設定、学会発表、論文作成、希望に応じた大学院進学・博士号取得など

研修実施体制

薬剤部内に「薬剤師臨床研修室」を設置し、研修プログラムの管理・運用を行っています。また、医師等を含む多職種で構成される「薬剤師臨床研修委員会」が、プログラムの作成や指導体制の構築を担っています。研修者一人ひとりに対し、研修統括責任者(薬剤部長)、研修管理者(副薬剤部長・室長等)、各部署の研修指導者、研究指導者が連携し、個々のキャリア形成や進捗管理、精神面まで含めた総合的な支援を行います。

到達目標と評価

本研修は、薬剤師としての倫理観と使命感を基盤に、医療チームの一員として高度な専門性を持って行動できる実践的能力の育成を目標としています。各研修カリキュラムで定める到達目標に対し、部署ごとに作成された評価シートを用いて達成度を評価します。評価者(研修指導者や上級職員)は、定期的に研修者との面談を行い、着実な成長をサポートします。各研修の修了時期に到達度の確認を行い、全プログラムの修了は薬剤師臨床研修委員会によって認定されます。

浜松医科大学医学部附属病院 薬剤師臨床研修スケジュール(例)

浜松医科大学医学部附属病院 薬剤師臨床研修スケジュール(例)
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