浜松医科大学医学部附属病院

本院について

University Hospital Introduction

病院長挨拶

20240116 病院長挨拶 松山先生 顔写真 はんだ山の風第53号より 80-2.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

                                       病院長 松山 幸弘

「知行合一」

 中国の明の思想家・陽明によって唱えられた「知行合一」という考えがあります。これは「知っていて、わかっていて行わないのはそのことを知らないのと同じであること」を意味します。この考え方は、陽明学の中でも最も有名な思想として知られ、吉田松陰は、松下村塾で「知行合一」の精神によって知識を着実に実践できる人を育てたと言われています。知識だけあっても実践に移せないでいることほど、もどかしいことはありません。また、これほど残念なことはありません。
 さて、本院においては、令和4年(2022年)1月から放射線治療、低侵襲手術、がん化学療法、内視鏡検査、周産母子関係の機能拡張を可能とした先端医療センターの稼働、全病棟の臓器別センター化、8床のHCU(高度治療室)や新しいハイブリット手術室、また病床稼働を見える化した病床管理システムを導入し、令和5年度(2023年度)から"目指せ9090達成プロジェクト"をスローガンにスタートダッシュしてきました。その結果4つの新しい手術室、ICU(集中治療室)、HCUの稼働は90%近くまで、手術件数は9,000件を超えるまでになりました。またNICU(新生児特定治療回復室)の稼働や病床稼働も87%まで伸ばしてきました。病床稼働9割、手術件数はさらに増やして9,500件を目指して我々スタッフ全員があともう少し、継続的に頑張るのみです。方向性は見えています。そうです、新たに"目指せ9095達成プロジェクト"です。
 考えてみてください。「あー、あの時やっとけばよかった」では遅いのです。年を重ねて自分の人生を振り返ってみた時「色々失敗したけど自分がやりたいと思ったことは相当できたし、人生に悔いはない」そう思いたいですよね。
 「つまらない生き方をするには人生はとても短い」これはベンジャミン・ディズレーリ(イギリスの政治家、小説家)の言葉です。失敗を恐れて無難な生き方をすると、あっという間に人生は終わってしまいます。人は幸せになるために生まれてきたのです。自分が幸せになるためには、他の人を幸せにすること、人のため、世の中のためになることをすること。そうすれば自分が充実し、人に感謝されたり、認められたりする。成功したい、しかし失敗は嫌だというのはないものねだりです。成功したいのであれば積極的に行動すべきです。
 実践に移すためには奮い立つ勇気と力、そして周りの人から得られる共感が必要です。「知っていたけど、やっておけばよかったなー」とならないように夢に向かって走っていきましょう。
 皆様方には、引き続きご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。