University Hospital Introduction
病院長 松山幸弘
「進化し続ける浜松医大附属病院」
新型コロナウイルス感染症に対する対応は、皆様方のおかげで十分機能し、本院でのクラスター発生もなく現在落ち着いております。しかし全国でオミクロン株がまだ増えつつあり油断は禁物で、今まで通りしっかり感染予防対策の継続をお願いしたいと思います。
さて、先端医療センターが令和4年1月4日に開院いたしました。このプロジェクトは、私が平成28年の病院長時代に始まった計画で、当時の病床稼働状況や放射線治療の先進化、そして手術件数の増加に見合ったハードの増築が必要と考え、本学の今野弘之学長を中心とした大学執行部の決定により始まったものです。あれから5年が経過し、ついに令和4年1月4日から稼働いたしました。私たちは病床稼働率向上(90%)と在院日数短縮化(10日)、そして手術室4室の運用に伴う手術件数1,500件の増加(年間9,000件)を目指します。この目標を達成する上で最も重要なのが、地域連携のスマート化(IT化)です。仮想サーバを設置し、連携病院と患者カルテ情報の共有化をすることによって迅速な病診連携を確立します。さらに外来予約システムのオンライン化を目指しながら、土日祝日の入院窓口の開設など患者さんのニーズに応えられる患者さん中心の病床運営と稼働率改善を目指します。
先端医療センターでは、放射線治療、低侵襲手術、がん化学療法、内視鏡検査、周産母子関係の機能拡張を行い、患者さんの安全性・快適性の向上を目指します。また高度先進医療の重要なパーツである定位放射線治療、がんゲノム医療、低侵襲手術を導入し、さらなる医療の高度先進化を進めてまいります。そして5月には今後の重症コロナ患者さんへの対応や手術件数の増加にも対応するため、高度治療室(HCU)を8床新設いたしますが、循環器内科、心臓血管外科における経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)などのインターベンションを行った患者管理、救急外来受け入れ患者さんの対応も勘案して稼働率を維持するように努めます。さらに病床運用の効率化を目指して各フロアーに診療領域(臓器別)を集約(センター化)した診療体制となります。そして働き方改革において最も重要な当直体制整備を行っていきます。そうです、浜松医大は今までになく進化いたします。そのためには全病院スタッフのモチベーションを上げ、同じ方向へベクトルを向けて走ることが必要です。立派な建物、最新の設備によって病院が良くなる訳ではありません。その病院を構成する人が良くするのです。一人ひとりがその持てる力を出して新しくなる浜松医大を支えることを期待しています。是非頑張りましょう。
皆様方には、引き続きご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。