浜松医科大学医学部附属病院

診療科案内

Speciality Guidance

実績

主要手術や治療法の実績

(入院のみ)

検査・治療法(術式等)/件数

平成29年度

平成30年度

脳波検査

136

63

心理検査
(知能検査、人格検査等)

774

575

修正型通電療法
(修正型電気けいれん療法)

319

268



主要疾患の治療実績

(入院のみ)

疾患名/件数

平成29年度

平成30年度

感情障害(うつ病、躁うつ病、うつ状態)

39

35

統合失調症

30

25

不安症(PTSD、解離症、強迫症など)

31

30

摂食障害

37

39

広汎性発達障害(自閉スペクトラム症など)

10

7

認知症

3

3

依存症

4

3

その他

3

4



取り扱っている特定疾患・高度医療・特殊療法

1.森田療法
 森田療法とは、1919年(大正8年)に森田正馬により創始され、日本で誕生した精神療法です。浜松医科大学医学部附属病院精神科神経科では、入院による森田療法を行っています。入院森田療法の適用となる疾患は、パニック症、社交不安症、強迫症、全般性不安症、うつ病などです。その他の疾患の場合にも、主治医の判断で施行することがあります。加えて、当科では、森田療法の治療効果維持を目的とした短期間の入院プログラム(追体験入院)も準備しております。短期間(3日~7日程度)、森田療法グループに参加することで、入院中の生活態度を思い出し、生活態度を修正することが可能となります。
 平成27年度は、9名が入院森田療法を受け、追体験入院は18回行いました。

2.電気けいれん療法
 麻酔科医が麻酔をかけ、けいれんが起きないように処置をします。精神科医はサイマトロンという医療機器により、脳波を記録しながら頭部に数秒間、電気を流します。この治療法の安全性は高く、けいれんが起きないので、お年寄りにも行うことができます。対象となる疾患は、難治性の統合失調症、難治性のうつ病、疼痛性障害などです。この治療は原則として手術室にて行いますので、入院していただく必要があります。詳しくは診察時におたずねください。

3.クロザピン療法
 統合失調症の薬物療法では、一般に抗精神病薬と呼ばれる治療薬が用いられます。しかし、複数の抗精神病薬を十分量・十分期間使用したにもかかわらず症状が改善しなかった、または副作用のために服薬を中断せざるを得なかったという方もおられます。このような状態を「治療抵抗性統合失調症」と呼んでいます。「治療抵抗性統合失調症」に対し、一定の効果が認められている唯一の薬がクロザピンです。そして、クロザピンは現在世界97カ国で使用されており、2009年から日本でも使用できるようになりました。
 しかし、クロザピンの副作用には重篤なものがあり、特に「無顆粒球症」という合併症には注意が必要です。「顆粒球」とは白血球の一種で、細菌などから体を守る働きをしています。そのため、「顆粒球」が極端に減ってしまう「無顆粒球症」になると感染症にかかりやすくなり、重症化することがあります。他にも「高血糖」や「心筋炎」といった重篤な副作用もあります。
 このような重篤な副作用を管理するために、定期的に血液検査を行い、副作用の早期発見、早期治療を行う必要があります。本邦ではクロザピンの認可当時からCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)が導入され、患者情報、血液検査結果、服薬状況をCPMSセンターに報告することになっています。また、クロザピンの導入は原則18週間の入院治療で行い、副作用が出現した際には血液内科などの専門的な診療科と連携しながら治療することとなっています。こうした厳格な管理のもと、副作用の発現を最小限に抑え、より安全にクロザピンを導入することができるようになっています。
 当院では、現在までに15名の患者さんにこのクロザピン治療を受けて頂きました。長年にわたりなかなか症状が改善せず苦しんでおられる方、クロザピンを是非使ってみたいという方はまずはかかりつけの主治医にご相談頂き、診療情報提供書(紹介状)をお持ちの上、当院にご相談下さい。

4.心理療法
 上述の森田療法に加え、認知行動療法や眼球運動による脱感作と再処理療法(EMDR)などの心理療法を実施しております。認知行動療法は、考え方や行動の工夫を行うことで生活の質の向上を目指す心理療法です。EMDRは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対して、エビデンスのある心理療法です。トラウマ記憶を想起した際の苦痛が軽減するよう、治療を行っていきます。これらの治療法以外にも疾患の状態に合わせて、様々な心理療法を実施しております。心理療法をご希望される場合は、診察時に主治医におたずねください。

特殊医療機器

なし