無痛分娩の実績
ようこそ!本院は,2005年より安全な無痛分娩を目指して,産科・麻酔科・助産師・新生児科・救急部で協力してきました。
ここでは浜松医科大学の無痛分娩についてお示しします。
1. 2025年4月現在、本院で勤務している産科医療に携わる医師数は以下の通りです
2025年9月時点 | 常勤医師数 | 非常勤医師数 |
産婦人科医師数 |
10 |
3 |
麻酔科医師数 |
15 |
4 |
新生児科医師数 |
5 |
2 |
2. 本院で行われた分娩の件数は以下の通りです
| 2022年1月-12月 | 2023年1月-12月 | 2024年1月-12月 |
分娩件数 |
579 |
588 |
500 |
非無痛経腟分娩件数 |
306 |
320
|
255 |
無痛分娩件数 |
85 |
87 |
86 |
帝王切開分娩件数 |
184 |
184 |
168 |
3. 本院では以下に示す方針に従って無痛分娩を行っています
- 無痛分娩の対象となる妊産婦さん
- 無痛分娩を希望する妊産婦さん
- 合併症のため,無痛分娩をしたほうが良いと主治医が判断し,無痛分娩に同意された妊産婦さん
注) 希望する方でも合併症をお持ちの方でも,麻酔科医師があらかじめ診察を行い,その結果によっては無痛分娩を受けていただけない場合があります
- 無痛分娩の対象となる分娩
注) 計画外で分娩が始まった場合は無痛分娩をお受けいただけません
- 無痛分娩の鎮痛法
- 無痛分娩についての患者さんへの説明文書
- 本院の無痛分娩について説明したパンフレットを産婦人科外来で希望する方にお渡ししています
- 麻酔科医による動画の視聴と、助産師による母親学級の参加を必須としています。
- 麻酔科外来で無痛分娩の説明を行った上で,希望する妊産婦さんからは同意書を頂いています
→無痛分娩の説明書&同意書(硬膜外無痛分娩).pdf
- 無痛分娩のマニュアル整備
- 無痛分娩の看護マニュアル整備
4. 本院では無痛分娩を安全に行うために,以下の設備や体制を整えています
- 麻酔器
分娩フロア内に1台常備,定期点検を行っています
- AED
分娩フロア内に1台常備,定期点検を行っています
- 母体用生体モニター
心電図,非観血的自動血圧計,パルスオキシメータを分娩フロアに常備しています
- 蘇生用設備・機器
酸素配管は分娩室すべてに整備・酸素流量計整備・バッグバルブマスク,マスク,喉頭鏡,ビデオ喉頭鏡,内径6.5mm気管チューブ,スタイレット,経口エアウェイ,吸引カテーテルはすべて整備(院内統一救急カートまたは無痛分娩カート内)
- 緊急対応用薬剤(以下の薬剤はすべて無痛分娩時に分娩フロア内に整備しています)
アドレナリン・硫酸アトロピン・エフェドリン・フェニレフリン・ドパミン・硫酸マグネシウム・静注用脂肪乳剤・乳酸リンゲル液・生理食塩水
注)静注用キシロカイン,ジアゼパム,プロポフォール,ロクロニウム,スガマデクスは手術室に常備しており,緊急時には麻酔科責任者と密接に連絡を取りこれら薬剤を迅速に産科病棟に搬送します
- 急変が生じた場合の対応
無痛分娩中の妊産婦さんに急変が生じた場合,院内のスタッフが協力して治療に当たります
- 母体の救急蘇生
救急蘇生が必要な事態を発見した者は,産科医,無痛分娩担当麻酔科医(麻酔科責任者),分娩フロアのリーダー看護師を緊急呼び出しし,同時に院内緊急コールで全医療スタッフを呼び出すことを取り決めています
- 新生児の救急蘇生
生まれた赤ちゃんの初期ケアは助産師と産科医が行いますが、救急蘇生が必要な場合には,隣接するNICU(新生児集中治療室)から新生児科医が応援に駆け付けます
新生児蘇生法講習会(NCPR)は,29名の助産師全員が受講しており,3年ごとに更新しています
- 危機対応シミュレーション
2018年より,無痛分娩中の妊産婦さんに急変が生じた場合に,迅速に正確に対応できることを目的として医療スタッフによるシミュレーショントレーニング(緊急事態を想定したシナリオに基づいて,シミュレーター:血圧や心拍数の変化が実際の人間のように変化する人形に実際に診療行為を行うトレーニング)を月1回行っています
- 参加者は,助産師3名,麻酔科医2-4名,産科医1-2名が毎月参加しています。
- 「全脊髄くも膜下麻酔」と「局所麻酔薬中毒」をテーマにトレーニングを行っています。「全脊髄くも膜下麻酔」でした。
5. 無痛分娩管理者
秋永 智永子(あきなが ちえこ)常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2001年7月-2002年10月 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター産科麻酔部門
2005年1月より 浜松医科大学医学部附属病院
- 講習会受講歴
- 「安全な産科麻酔の実施と安全管理に関する最新の知識の習得及び技術の向上のための講習会」2019年1月6日 東京にて受講
「産科麻酔に関連した病態への対応のための講習会」2025年7月大阪で受講
J-CIMELS 日本母体救命システム普及協議会
ベーシックコースインストラクター、硬膜外鎮痛急変対応コースインストラクター
6. 無痛分娩麻酔担当医
青木 善孝 (あおき よしたか) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2019年2月より
-
姉崎 大樹 (あねざき ひろき) 非常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2024年4月より
今井 亮 (いまい りょう) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2023年4月より
-
植田 広 (うえだ ひろし) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2014年3月より
-
大嶋 進史 (おおしま しんじ) 常勤医
-
- 所有資格
- 麻酔科専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2021年4月より
加藤 弘美 (かとう ひろみ) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2014年2月より
木村 哲郎 (きむら てつろう) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2014年2月より
小林 賢輔 (こばやし けんすけ) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2020年4月より
鈴木 謙介 (すずき けんすけ) 常勤医
- 所有資格
- 麻酔科専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2022年4月より
鈴木 興太 (すずき こうた) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2014年11月より
鈴木 康仁 (すずき やすひと) 非常勤医
- 所有資格
- 麻酔科専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2022年4月より
鈴木 祐二 (すずき ゆうじ) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2017年7月より
成瀬 智 (なるせ さとし) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2014年2月より
-
丹羽 琢哉 (にわ たくや) 非常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会専門医
- 無痛分娩実施歴
- 2023年4月より
-
八木原 正浩 (やぎはら まさひろ) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2016年2月より
和久田 千晴 (わくだ ちはる) 常勤医
- 所有資格
- 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,指導医
- 無痛分娩実施歴
- 2021年4月より
注)本院は教育病院であり,麻酔科医の育成という重要な責務を負っております。そのため,麻酔科研修医が麻酔科専門医と一緒に無痛分娩を担当することがあります。
7.無痛分娩にかかわる助産師・看護師について
- 助産師・看護師のNCPR資格保有者数
30名全員が保有しており,3年ごとに更新しています
- 助産師・看護師の救急蘇生コースの受講歴は以下の通りです
JCIMELS 6名(2025年9月)
8.日本産婦人科医会偶発事例報告・妊産婦死亡報告事業への参画状況
本院は,世界中のすべての妊産婦さんが安全にお産ができるように,万が一にも妊産婦さんの診療において偶発症が発生するか、死亡例を経験した場合には,以下事業に参画して報告を行っています。
- 日本産婦人科医会偶発事例報告への参画:あり
- 妊産婦死亡報告事業への参画の有無:あり
9.問い合わせ先
E-mail:hamai-mutsubunben●hama-med.ac.jp (●を@に変えて送信してください)