浜松医科大学医学部附属病院

本院について

University Hospital Introduction

AYA世代支援チーム

概要・特色

 私たちAYA世代支援チームは、AYA世代(AYA=思春期・若年成人、15歳〜40歳までの年齢:( Adolescents and Young adults))のがん患者さんに特化したサポートを提供しています。
 この世代は、学業、就職、恋愛、結婚、出産など、様々なライフイベントが集中する時期です。同世代の人たちが学校生活や就職活動に励み、恋愛や友人との付き合いを楽しむ中、病気になったことで、将来に対する不安や孤独を感じている人も少なくありません。また、その後も病気やその治療によって発症時とは異なる様々な悩みや不安が患者さん一人ひとりに生じている現状もあります。以下のような悩みを感じていらっしゃる方もおられるのではないでしょうか。

病院HPページイラスト  (HP用)60 50.jpg

 

 ・高校を留年せずに通えるかどうか

 ・病気になったあとも仕事ができるかどうか
 ・子どもをもてるかどうか
 ・治療にかかる費用をどのようにすればよいか
 ・親との関係をどうしたらよいか
 ・交際相手に病気のことをどう説明するか
 ・自分の子どもに病気のことをどう説明するか 

など



 私たちAYA世代支援チームは、様々な診療科と職種で構成されています。検討会(カンファレンス)を定期的に行い、AYA世代の方への支援を切れ目なく行うための体制を整えるとともに、より良い医療を提供できるよう努めています。

AYA2023カンファレンス 補正(HP用)30 80 60.jpg                 検討会(カンファレンス)の様子

  

スタッフ紹介

 

職名

職種

氏名

専門分野

チーム長

医師

坂口 公祥

小児科

チーム員

医師

岩泉 守哉

遺伝子診療部

医師

田村 直顕

産科婦人科

医師

紫藤 洋二

整形外科

医師

小泉 圭

乳腺外科

医師

下山 久美子

免疫・リウマチ内科

医師

竹村 兼成

血液内科

医師

清水 大輔

小児科

医師

松本 雅子

産科婦人科

看護師

箕浦 侑加

がん看護専門看護師/乳がん看護認定看護師

看護師

内山 千裕

医療・福祉の相談、退院支援

看護師

橋本 侑香里

小児看護専門看護師

薬剤師

内田 千瑛

薬剤師

薬剤師

黒澤 優子

薬剤師

社会福祉士(医療ソーシャルワーカー)

西堀 加純

医療・福祉の相談、退院支援

臨床心理士

磯部 智代

精神科神経科

臨床心理士

遠藤 ゆうな

精神科神経科

臨床心理士

時任 邦聡

精神科神経科

チャイルド・ライフ・スペシャリスト

萩原 沙織

小児心理社会的支援

遺伝カウンセラー

大澤 春萌

遺伝子診療部

遺伝カウンセラー

瀬川 麻美

遺伝子診療部

看護師

三井 梢

造血細胞移植コーディネーター

AYA世代支援チームの取り組み 

1. 相談支援体制(相談受付とサポートについて):

【相談をご希望の方へ】(相談の受付からサポート開始までの流れ)

(1)相談申し込み受付:
   随時ご相談のお申し込みを受け付けています。
   ご希望の方は、以下、相談申し込みフォームから、お申し込みください。

    AYA世代支援チーム相談申し込みフォーム(専用フォームへ移動します)
    (リンク:https://www.hama-med.ac.jp/form/hos/ayasoudan.html)
(2)初回面談:
   支援チームスタッフがご相談者と初回面談を行い、相談内容を確認します。
(3)支援チームによる相談内容の確認:
   チーム長を中心にどのような分野の職種が対応するか検討します。
(4)担当者による患者さんへのサポート(介入)を開始します。

2. 多職種チームのスタッフによる検討会(カンファレンス)の開催

 検討会(カンファレンス)を3ヶ月に1回開催してます。
 このカンファレンスでは、介入事例やAYA世代支援に関連する情報共有、各診療科やチームとしての体制などを検討しています。
 

AYA2023カンファレンス 補正(HP用) 30 80.jpg                検討会(カンファレンス)の様子 

活動実績

県内高校生の学習支援について

 AYA世代には高校生も含まれます。中学生までは院内学級が設置された病院も多く、長期入院中であっても、学習を継続することができます。しかし、高校は義務教育ではないということもあり、全国でも院内学級の設置がわずかです。そのため、十分な学習支援を受けられず、欠席が多くなって留年をしてしまう状況少なくありません。
 そこで、県内のがん診療連携拠点病院(静岡県立こども病院(小児がん拠点病院)や静岡県立静岡がんセンター(静岡県がん診療連携拠点病院))のスタッフとともに、県内高校生の学習支援について、静岡県教育委員会へ体制整備の働きかけを行いました。令和5年度からは、静岡県では県立高校に通う生徒がオンラインで授業を受けることで出席と認定され、単位を取得しやすい環境が整ってきています。
 また、個別の相談の具体例として、学校でのオンライン授業開始のための準備(患者さんや保護者から学校への具体的な相談方法のアドバイス)や他の支援窓口の紹介などを行っています。県立高校以外の場合は、各学校との個別相談となりますが、こちらも双方との調整を行い、支援しています。

※ がん対策について:
国の施策であるがん対策は、第4期がん対策推進基本計画(2023年3月)が進められています。現在、「AYA世代のがん対策」として、医療体制の整備が引き続き求められるとともに、「ライフステージに応じた療養環境への支援」も求められており、療養環境の整備を進めることとなっています。

各種相談

 

項目

担当

(1)妊よう性温存療法*について

産科婦人科

本院では、主治医と相談をしながら
産婦人科にて調整をしています。
まずは主治医にご相談ください。

(2)医療福祉の各種制度、学校・仕事等の相談

医療福祉支 援センター がん相談支援センター)

本院 医療福祉支援センター(がん相談支援センター)にご相談ください。(リンク:医療福祉支援センター

(3)外見の変化について

医療福祉支援センター相談窓口、および担当部門の看護師

本院 医療福祉支援センター相談窓口、および担当部門(外来化学療法センター、緩和ケアセンターや外来化学療法センターの看護師)へのご案内が可能です。当チームスタッフへご相談ください。

(4)AYA世代がんの役立つ情報

AYA世代支援チーム 当チームスタッフへご相談ください。



(参考)妊孕性温存療法について:

*妊孕性(にんようせい)/妊孕性温存療法・温存後生殖補助医療とは :

•妊孕性とは、妊娠するために必要な能力のことをいいます。妊孕性は、女性にも男性にも関わることです。妊娠するためには卵子と精子が必要となり、卵巣、子宮、精巣などが重要な役割を果たしています。がん等の治療では、手術や抗がん剤治療、放射線治療などによる影響で、妊孕性が低下したり失われることがあります。

•妊孕性温存療法とは、将来自分の子どもを授かる可能性を残すために、がん治療の前に、卵子や精子、受精卵、卵巣組織の凍結保存を行う治療のことです。また、本事業では、妊孕性温存療法により凍結保存した卵子や精子、受精卵、卵巣組織を用いて、がん治療後に妊娠を補助するために実施される治療を、温存後生殖補助医療と呼んでいます。

  (出典:厚生労働省ホームページ :

    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_byoin_00010.html )

関連するリンク:

〇 妊孕性温存療法について
・SOFnet(静岡がんと生殖医療ネットワーク):
 一般社団法人 日本がん・生殖医療学会のサイト内、静岡がんと生殖医療ネットワークのページです。
 https://j-sfp.org/cooperation/network/shizuoka (外部サイトへ移動します)

・小児・若年がんと妊娠:(厚生労働科学研究費補助金がん対策推進総合研究事業
 「小児・若年がん長期生存者に対する妊孕性のエビデンスと生殖医療ネットワーク構築に関する研究」班)
  パンフレットなどがあります。  http://www.j-sfp.org/ped/index.html (外部サイトへ移動します)

〇 AYA世代がんの役立つ情報 
・Web AYA:(一般社団法人AYAがんの医療と支援のあり方研究会)
  YA世代がんの方が知りたい・知ってほしい情報が掲載されています。 http://pr.aya-ken.jp (外部サイトへ移動します)

お問い合わせ

浜松医科大学医学部附属病院 AYA世代支援チーム

平日 8時30分~17時00分(土日祝日、12月29日から1月3日を除く
メール:ayasoudan●hama-med.ac.jp(●を@に変えて送信してください)