浜松医科大学医学部附属病院

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ロボット支援下手術(泌尿器科)

 泌尿器科では2015年の11月よりロボット支援手術を開始しており、2019年3月の時点で約350例の患者さんにロボット支援手術を施行させていただきました。現在、保険診療で実施可能なロボット支援前立腺全摘除術、ロボット支援腎部分切除術、ロボット支援膀胱全摘除術に加え、2019年4月以降保険未収載ですが自由診療でロボット支援腎盂形成術、ロボット支援腎摘除術およびロボット支援腎尿管全摘除術を実施して行く予定です。以下に保険診療で実施可能な3種類の手術について、その概要を紹介させていただきます。

(ロボット支援前立腺全摘除術)

 2015年の11月に第1例目の手術を施行して以来、2019年3月の時点で当科での手術症例は200例を超えるに至りました。ロボット支援前立腺全摘除術の手術時間は3~4時間で、実際にロボットを操作している時間は2~3時間です。標準的な入院期間は約2週間です。従来の開放手術による前立腺全摘除術に比べて、出血量が少なく低侵襲に手術が行えるという大きな利点があることは勿論、術後の尿失禁や性機能不全等の合併症が格段に改善され、非常に良好な成績が得られています。このことは排尿や性機能に関わりの深い神経血管束という組織を温存する手技を積極的に取り入れていることによると考えられます。今後も、癌制御のみならず術後のQOLに直結する機能的成績の改善を目指した手技を充実させることにより、多くの患者さんにロボット支援前立腺全摘除術の利点を享受してもらいたいと願っています。


ロボット支援前立腺全摘除術(術部の様子)

                ロボット支援前立腺全摘除術(術部の様子)


(ロボット支援腎部分切除術)

 当科では2016年の4月に静岡県下では第一例目となるロボット支援腎部分切除術を施行し、その後2019年3月の時点で120例を超える患者さんに同手術を施行してきました。ロボット支援腎部分切除術の手術時間は2~3時間で、実際にロボットを操作している時間は1~2時間です。標準的な入院期間は約10日間です。当科ではCT画像を立体的に再構築して腫瘍や血管の位置関係を見やすくした画像をリアルタイムで見ながら手術をすることが出来る術中ナビゲーションシステムを構築しました。そのシステムを利用することにより、従来は腎摘除術を選択せざるを得なかった難易度の高い腫瘍に対しても、ロボット支援下に部分切除術を施行することを可能としています。また、腎部分切除の手術結果の指標となる3つの重要項目の達成度の成績は全国的に見ても非常に優れており、高いクオリティの手術が提供出来ていると考えています。

ナビゲーション手術の実際

                   ナビゲーション手術の実際


(ロボット支援膀胱全摘除術)

 ロボット支援膀胱全摘除術は、2018年4月に新たに保険収載されましたが、2019年3月の時点で14例の患者さんに同手術を施行しています。従来の開放手術は輸血が必要となる割合も高く、非常に侵襲が大きい手術ですが、ロボット支援手術は開放手術に比し、体の負担が軽いため早期に社会復帰が可能となります。当科での施行は、いずれも低侵襲に手術を完遂出来ており、今後も積極的に本手術を施行していく予定です。