浜松医科大学医学部附属病院

診療科案内

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診断・検査・治療について

 小児疾患のなかでも専門的な診療を必要とする以下の領域で最新の診断・検査・治療を行っています。

 小児内分泌・臨床遺伝では、遺伝子診断・遺伝子解析研究の手法を取り入れ、原因不明の疾患について積極的に診断を確定して治療に結びつけた医療を提供しています。具体的には低身長・成長障害、下垂体疾患、思春期早発症、甲状腺疾患、先天性副腎過形成症、カルシウム代謝異常症、性分化疾患、糖尿病、小児がん経験者フォローアップ、ターナー症候群・プラダーウイリー症候群などを主な対象疾患として診療を行っております。小児の血液・腫瘍疾患の診療に力を入れており、小児白血病の治療では薬剤感受性試験という、どのような薬剤が有効かを調べる方法を用い、より有効な治療ができるようにしています。また造血幹細胞移植も行っています。新生児医療では、静岡県による地域周産期寄付講座が設置され、県内の新生児専門医を育成するという使命をもとに邁進しております。免疫・アレルギー領域では、食物アレルギーなどに対する経口負荷試験を行い、小児の膠原病に対して生物学的製剤による治療など専門性の高い診療を行っています。小児循環器では、心エコー検査、心臓カテーテル検査また胎児心臓病に対するエコー検査を行い重症患者の全身管理を行っています。神経では、ミオパチー、ニューロパチーをはじめとして、神経筋疾患、てんかん、脳炎脳症、免疫性神経疾患、脳性麻痺、発達要害など多様な疾患の診察をしております。遺伝子治療や酵素補療法など新しい治療を取り入れています。

得意とする診断治療

  •  低身長・性分化・性成熟疾患・肥満・甲状腺疾患
  •  糖尿病・性発達異常等の小児内分泌疾患の診断・治療
  •  自家末梢血幹細胞移植術・同種造血幹細胞移植
  •  血管内超音波による診断法
  •  アトピー性皮膚炎、食物アレルギー
  •  気管支喘息
  •  代謝性ミオパチー、筋疾患、免疫性疾患、てんかんなどの小児神経疾患の診断・治療
  •  糖原病
  •  リソゾーム病

主な対象疾患

  1. 低身長(ていしんちょう)
  2. 性分化・性成熟疾患(せいぶんか・せいせいじゅくしっかん)
  3. 先天奇形症候群(せんてんきけいしょうこうぐん)
  4. 甲状腺・副甲状腺疾患(こうじょうせん・ふくこうじょうせんしっかん)
  5. 肥満・糖尿病(ひまん・とうにょうびょう)
  6. 先天性副腎皮質過形成症(せんてんせいふくじんひしつかけいせいしょう)
  7. 小児がん(白血病・固形腫瘍)(しょうにがん はっけつびょう・こけいしゅよう)
  8. 小児血液疾患(しょうにけつえきしっかん)
  9. てんかん
  10. 筋疾患(きんしっかん)
  11. 脳症(のうしょう)
  12. 脳性麻痺(のうせいまひ)
  13. 知的障害・発達障害(ちてきしょうがい・はったつしょうがい)
  14. 免疫性神経疾患(めんえきせいしんけいしっかん)
  15. 不整脈(ふせいみゃく)
  16. 腎炎(じんえん)
  17. ネフローゼ症候群(ねふろーぜしょうこうぐん)
  18. 低出生体重児・早産児(ていしゅっしょうたいじゅうじ・そうざんじ)
  19. 新生児疾患(呼吸障害・感染症・黄疸等)                            (しんせいじしっかん こきゅうしょうがい、かんせんしょう、おうだんとう)
  20. 小児アレルギー疾患(しょうにあれるぎーしっかん)
  21. 小児リウマチ性疾患(しょうにりうまちせいしっかん)
  22. 炎症性腸疾患 (えんしょうせいちょうしっかん)

施設認定

  1. 日本小児科学会
  2. 日本内分泌学会
  3. 小児神経専門医研修認定施設
  4. 日本アレルギー学会認定教育施設
  5. 小児循環器専門医修練施設
  6. 日本小児血液・がん学会認定小児血液・がん専門医研修施設
  7. 日本造血細胞移植学会認定非血縁者間造血幹細胞移植認定診療科施設認定施設認定

CAR-T細胞療法(キムリア)の提供可能施設認定

 浜松医科大学附属病院は、遺伝子改変技術を利用したがん免疫療法である「CAR-T細胞療法(キムリア)」の提供可能施設として認定されています。

<CAR-T細胞療法の適応(小児科領域)と治療内容>                                       

  • 再発・難治性のCD19陽性B細胞性急性リンパ芽球性白血病(25歳以下)

 本治療は、患者さんの血液から採取した免疫細胞の1つであるTリンパ球に遺伝子改変操作を行い、CARと呼ばれる特殊なたんぱく質を保有するCAR-T細胞を作成し、増殖させた後、患者さんに戻します。このCAR-T細胞は、患者さんの体内で、白血病やリンパ腫細胞の表面にあるCD19という蛋白をCARを使って認識し、がん細胞を攻撃します。
 この治療にはいくつかの副反応があるため、集中治療部などと連携を行って対応をしてまいります。どのような副反応があるか、詳しくは主治医の先生にご相談ください。
 また、この治療にあたり高額療養費制度の利用や小児慢性特定疾病医療費助成などを受けることができます。本院での治療開始前に本院 医療福祉支援センターでご相談ください。(制度や助成の詳細は、 小児慢性特定疾病情報センター(外部サイト)、お住まいの市や町、ご加入の保険者のホームページなどもご覧ください。)

<CAR-T細胞療法の治療実施にあたって>                                       

 この治療にあたっては、複数の医師で協議を行い、慎重に適応を判断しております。このため、事前の情報なく受診されたとしても対象となるかを判断することはできません。この治療を目的とした受診につきましては、主治医にご相談いただき、かかりつけの医療機関を通じて、本院 地域連携室へ診療情報提供書の送付をお願いいたします。(地域連携室では、患者さんおよびご家族からの直接のお問合せはお受けできませんのでご了承ください。)検討結果は主治医の先生にご連絡いたします。

CAR-T細胞療法の適応に関する診療情報提供書の送付先>  

〒431-3192 静岡県浜松市中央区半田山1-20-1
 浜松医科大学医学部附属病院 地域連携室 
 小児科 CAR-T細胞療法(キムリア)担当医師 宛
 (連絡用に主治医の先生のメールアドレスをご記載下さい)

地域連携室 受付時間 平日8時30分~18時00分 電話番号 053-435-2637
(地域連携室では、当科初診外来およびセカンドオピニオン外来受診、あるいは電話連絡等によるCAR-T細胞療法(キムリア)の適応についてのご依頼やご相談への対応はいたしかねますのでご了承ください。)

*医療関係者の方へ:
CAR-T細胞療法(キムリア)の治療に関しては下記ガイドラインや製薬会社のサイトもご参照ください。ご協力のほどお願いいたします。(外部リンクへ移動します)