Speciality Guidance
当ペインクリニック外来においては、認定医資格を持つベテラン医師の指導下に診断・治療が行われ、定期的に行われる症例検討会にて患者さんの現状・治療方針について集団討議しています。検査についても大学病院という特色を生かし、先進高度な画像診断装置・特殊診断装置を用い精度良く行っております。治療は患者さんに十分なインフォームド・コンセントを行った上で、一般的な治療を行うか、又は高度先進的な治療を行うかを決定していきます。
当科では、帯状疱疹後神経痛や加齢による頸椎症、脊柱管狭窄症、各種関節痛、三叉神経痛、慢性頭痛、偏頭痛、腰下肢痛、癌性疼痛などの治療を行っています。神経ブロック法は必ずしも痛みの治療だけに有効なのではなく、顔面神経麻痺や突発性難聴、手掌顔面多汗、赤面症などの交感神経緊張症の治療、ASO、バージャー病などの末梢循環障害の治療などにも有効です。
神経ブロック法で最も多く用いられる薬剤は局所麻酔薬です。この薬は数時間作用した後、体の外に完全に排出されます。この短時間作用の局所麻酔薬を用いてブロックを行い悪循環に陥っている疼痛反射路を遮断することによって痛みが軽減します。また、多汗症に対する胸腔鏡下交感神経切除術、難治性腰痛に対するエピドラスコピー、硬膜外電気刺激法も行っています。
腰下肢痛、帯状疱疹後神経痛など、難治性の痛みを患っている患者さんが多く通院されています。これらの患者さんは、慢性的な自律神経緊張状態にあり、ますます痛みに対して敏感になっています。外来にあるサーモグラフィーを用いて、末梢皮膚温を測定することにより、自律神経の緊張状態を評価し、自律神経系の治療を含めた総合的な痛みの治療を行っています。