浜松医科大学医学部附属病院

施設案内

Facility Guide

CAR-T細胞(キムリア)療法

CAR-T細胞(キムリア®)療法について

 当院は2021年3月11日に再発または難治性の悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)とB細胞性急性リンパ性白血病に対する遺伝子改変技術を利用したがん免疫療法である「CAR-T細胞(キムリア)療法」の提供可能施設として認定されました。

患者さんへ

 キムリアでの治療をご希望の患者さんは、医師による適応の判断が必要となりますので、まずは主治医へご相談ください。

主治医の先生方へ

 治療を検討される主治医の先生方におかれましては、まず下記連絡先へご連絡ください。治療に関連する相談や質問でも構いませんのでお気軽にお問い合わせください。

例:患者が適応になるかわからない。
  治療を検討したいが受け入れてもらえるか相談したい。
  具体的な治療内容や入院期間を知りたい。

連絡先

浜松医科大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 部長 小野 孝明

mail:ondo●hama-med.ac.jp (●を@に変えて送信してください)

当院へ紹介が決まったら

①適応の確認

 対象患者チェックリストを用い適応の確認を行います。

チェックリストの内容は以下

DLBCL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)
再発又は難治性のDLBCL
以下のいずれかの場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注 療法の治療歴がない、かつ、自家造血幹細胞移植の適応とならない又は自家造血幹細胞移植後に再発した患者
  • 初発の患者では化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行し、化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合
  • 濾胞性リンパ腫が形質転換した患者では通算2回以上の化学療法を施行し、形質転換後には化学療法を1回以上施行したが、形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合
キムリアの成分に対し過敏症の既往歴がない

B-ALL(B細胞性急性リンパ芽球性白血病)
再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病
以下のいずれかの場合であって、CD19 抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない患者
  • 初発の患者では標準的な化学療法を2回以上施行したが寛解が得られない場合
  • 再発の患者では化学療法を1回以上施行したが寛解が得られない場合
  • 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合

投与時に25歳以下の患者
フローサイトメトリー法又は免疫組織染色法等により検査を行い、CD19抗原が陽性であることを確認
キムリアの成分に対し過敏症の既往歴がない

FL(濾胞性リンパ腫)
再発又は難治性の濾胞性リンパ腫
以下の場合であって、CD19抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない患者

  • 初発の患者では全身療法を2回以上、再発の患者では再発後に全身療法を1回以上施行し、全身療法により奏効が得られなかった又は奏効が得られたが再発した場合
キムリアの成分に対し過敏症の既往歴がない

②紹介フォームの作成

「キムリア患者紹介用フォーム」をダウンロードし、必要事項を記載してください。

※「キムリア患者紹介用フォーム」は対象患者チェックリストのリンク先下段にあります。

③「キムリア患者紹介用フォーム」の送付

mail:ondo●hama-med.ac.jp まで送付をお願いします。(●を@に変えて送信してください)


治療スケジュール

治療についての説明から、白血球採取、抗がん剤治療、キムリア投与、経過観察までの流れ

出典:ノバルティスファーマ株式会社キムリアホームページ