浜松医科大学医学部附属病院

施設案内

Facility Guide

平成31年度研修医

荒牧修平

・2年間の大学研修

 私は、2年間の初期研修を大学で行いました。私以外の同期は、市中病院とのたすきがけコースを選択していました。将来やりたいことが明確でない場合には、たすきがけコースで大学病院と市中病院で研修を行うのは、とてもバランスの取れた素晴らしい選択だと思います。2年とも大学を希望しようか悩んでいる方は少ないとは思いますが、逆にそのような前例が少ないため、少しでも役に立てればと思い、簡単に紹介します。大学病院の魅力は、やはり最先端の治療などに触れられることだと思います。また、臨床だけでなく研究も両立されている先生方から、お話を伺うだけでなく、実際に研究に参加させていただく機会も得ることができました。大学病院は臨床以外にも、その先の医学がどのように発展していくのかを研修医のうちから体感でき恵まれた環境だと感じました。特に光の研究は盛んですので、それらの技術をどのように臨床に応用できるかということを、初期研修医のうちから考える習慣ができ、リサーチマインドを持って臨床に取り組むことの重要性を学びました。

 その他のメリットとして、大学病院にいると、たすきがけ先の市中病院から帰ってくる同期から、様々な病院での診療について情報を得ることができます。多様性にあふれた環境に身を置けるので、医師人生のスタートを広い視野を養う期間に充てることができ、これは大学病院ならではのことだと感じていました。

 また、専門医制度の関係から、医局に入局する人が多いと思いますので、自分が入局する診療科の雰囲気を知ることは重要でしょう。初期研修の2年間で、将来の選択の一つを行うわけですから、たすきがけなどを利用して少しでも大学に身を置く期間を設けるのは賢い選択だと思います。

・大学での救急研修

 初期研修を選ぶ際に、一つの基準となるのが救急でしょう。市中病院の方が救急車の台数が多いことから、経験を積むために市中病院を選ぶ人が多いように感じます。しかし、浜松医科大学は、大学病院の中で救急車の台数がとても多く、浜松は二次救急制度を敷いていますので二次救急のときには数もこなせます。さらに、大学病院には、救急科を専門とする先生がいらっしゃるので、数をこなして何となく救急外来を回せるようになる前に、救急医学の専門性を基礎から学ぶことができます。現実的にはたすきがけで市中病院と大学病院の両方を見ることが一番バランスが取れているとは思いますが、専門性の追求のために、思い切って大学病院で2年間の研修をしたいという方でも、浜松医科大学でしたら、充実した救急研修を行えると思います。

袴田 鈴

               私は浜松医科大学のたすきがけプログラムで、1年次の半年間(2019年4-9月まで)を浜★袴田先生.JPG松医科大学→1年時-2年次の1年間(2019年10月-2020年9月まで)を遠州病院→2年次の半年間(2020年10月-2021年4月まで)を浜松医科大学で研修する、いわゆる"中抜け"のプログラムを選択しました。浜松医科大学出身であり浜松医科大学付属病院への入局を視野に入れていたこと、志望科として内科を挙げており市中病院でcommon disseaseを、大学病院でより専門的な疾患を学びたいと思ったことが理由です。

私は1年目の半年間を浜松医科大学で過ごし、すべての内科をローテ―トしました。医師となって日が浅いうちに各内科で基礎を教えていただけたことはかなり良い経験になりました。大学病院では研修医指導に熱心に取り組んでくださる先生方が多く、より内科を志す気持ちが高まったように思います。また最終的に私が専攻することになった腎臓内科では地方会で演題発表をさせて頂く機会があり、右も左もわからない私に丁寧に優しく指導して頂いたことが印象深いです。

中抜け先としては遠州病院でお世話になり、よりcommonな疾患に触れる機会を頂きました。大学病院と比べて各科の垣根が低く、マイナー科、外科の先生方も含め様々な先生に指導いただき仲を深めることができました。とくに救急科を2カ月ローテ―トしたこと、一次救急では研修医1人と内科直・外科直の先生と1対1で当直するため、救急疾患に対応する度胸を身につけることができたと思います。

浜松医科大学でたすきがけプログラムを選択する最大のメリットは、大学病院と市中病院の良いとこどりをできる点だと思います。

同期や先輩たちと楽しく充実した2年間を過ごすことができました。研修先に迷われている皆さんの一助となれば幸いです。