Facility Guide
【新規採用者の研修について】
材料部で働くにあたり資格は不要です。そこで、新規採用者研修の実施にあたり、半年程度は先輩スタッフと一緒に動き、基本的な業務の流れを習得します。一人での作業はなく、常に疑問点に答えることのできる環境下で作業します。
【勉強会について】
勉強会は適宜開催しており、ヒヤリ・ハット事例が生じた際にはその都度情報共有を行います。
【自己研鑽について】
スタッフは、より良い洗浄・滅菌を行い、患者さんに安心・安全を届けるために、学会や研修会への参加・発表、勉強会の実施等で自己研鑽をしています。
【将来の資格取得について】
様々な資格を積極的に取得しています。全国に500人程度しかいないと言われる第1種滅菌技師も在籍しています。
資格取得者(重複あり)
資格種別 |
人数 |
第1種滅菌技師 | 3名 |
第2種滅菌技師 | 5名 |
普通第1種圧力容器取扱作業主任者 | 6名 |
特別化学物質等作業主任者 | 7名 |
滅菌消毒業務受託責任者 | 1名 |
勉強会の風景
・日本災害医学会(2023年2月):「材料部における落雷による非常用回路停電の影響と対応」
・日本災害医学会(2024年2月):「電気自動車による滅菌装置稼働実証実験」
・日本医療機器学会(2024年6月):「用手洗浄削減の取り組み」
・日本医療機器学会(2024年6月):「災害に備えた地域の病院材料部連携の取り組み」
・日本医療機器学会(2024年6月):「広域災害に備えた電気自動車による医療機器稼働実証実験の動向」
・日本手術医学会(2024年12月):「各医療施設における滅菌供給部門のQMSの実際」
彦坂宗平,吉野篤人,齊藤岳児:電気自動車による滅菌装置稼働実証実験. J.J.Disast. Med. 2025; 30(1): 23-27.」
9月26日(木)、本学プールサイドで、本院材料部 彦坂看護師、地域医療学講座 吉野特任教授、次世代創造医工情報教育センター 齊藤准教授らが、電気自動車(EV)の電力で医療器材を洗浄から滅菌まで行うことが可能か否かを確かめる実証実験を行いました。
地震災害が発生して水・電気が使用できない状況下では、医療器材の洗浄・滅菌が出来ずに医療継続が困難になる可能性があります。医療器材が必要なあらゆる場所での医療継続に資するため、電気自動車からの電力でプールの水を浄水し、洗浄から滅菌まで行うことが可能か否かを確かめる目的で行ったものです。
実験は浜松市やNCC株式会社、ASP Japan合同会社、浜松日産自動車などが協力しました。電気自動車から電力を引き、プールサイドに設置した医療用洗浄水精製装置でプール水を浄水し、その水を使用して使用済み医療器材を超音波洗浄し、その後滅菌装置で滅菌を行いました。浄水されたプールの水で滅菌前洗浄が可能か、安定した電力が供給できるか、洗浄・滅菌の一連の動作が可能であるか、各種検証ツールを用いて確認しました。
電気自動車(EV)による実証実験の様子
8月24日(木)、附属病院 緊急多機能棟前で、本院材料部 彦坂看護師、救急災害医学講座 吉野教授、次世代創造医工情報教育センター 齊藤医師らが、電気自動車(EV)の電力で滅菌装置の運転が可能か否かを確かめる実証実験を行いました。
地震災害発生時、多数傷病者に対して医療処置が必要になります。医療器材再使用時は滅菌が必要ですが、停電や滅菌設備の故障により滅菌機能が失われていた場合、医療継続は困難になります。また、地域には医療救護所が設置されますが、滅菌設備はありません。地域の医療継続に資するために、EVからの電力で滅菌装置の正常な運転が可能かどうかを確かめる目的で行ったものです。
実験は浜松市や医療機器メーカーASP Japan 合同会社、浜松日産自動車などが協力しました。EVから外部給電器を経由して、屋外に設置した滅菌装置に電力を供給しました。滅菌装置は正常に稼働し、各種検証インジケータを用いて実際に滅菌が出来たことを確認しました。
電気自動車(EV)による滅菌装置への電源供給(実証実験)の様子