浜松医科大学医学部附属病院

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消化器内科

2022年7月8日更新 

1.はじめに

 2004年度に始まった初期臨床研修制度の導入以降、地域における医師不足という問題が大きくクローズアップされてきました。すなわち、これまで地域の医療体制は大学医局から派遣された医師により支えられていましたが、初期研修制度の導入以後、大学に入局する医師は減少し、各大学とも関連病院へ医師を派遣できないという事態が全国的に1-1-1消化器内科 杉本健先生.png多くの診療科において生じています。静岡県内における消化器内科医に関しても例外ではなく、このような事態が今後も続くようであれば消化器内科の医療レベルの低下と地域医療における貢献が次第に損なわれていくことが懸念されます。しかしながら我々静岡県の消化器内科診療においては、カプセル内視鏡をはじめとする最新検査やESD(内視鏡的切開剥離術)をはじめとする内視鏡治療手技では全国的にみても遜色のない技術や実績を現在でも保っています。にもかかわらず現在静岡県出身の有能な研修医の多くの目が東京や大阪、名古屋等の大都市に向けられていることからも、少なくとも静岡県における魅力的な消化器内科専門医研修プログラムの作成が急務であると思われます。

 もう一つの問題ですが、2018年度からは新・内科専門医制度が適応されます。この新制度では初期研修を2年行ったあとにさらに基本領域後期臨床研修(専攻医)を2年行うことが義務付けられており、卒後4年時に病歴を提出し卒後5年時に新・内科専門医の試験を受けることになります。すなわち、卒後3年、4年の間に内科全般の研修をもう一度行う必要性があり、それと同時進行でsubspecialty領域として消化器内科研修を行う必要性があります。しかしながら、血液内科や免疫内科等はすべての病院に常設されているわけではなく、subspecialtyとして一定レベルの消化器内科の技術的向上を行いながら新・内科専門医取得資格を得るためには一か所の施設だけではなく各病院間で密に連携をとりながら、研修指導体制を構築していく必要性があります。また、内科認定医制度研修カリキュラムの改訂に伴い消化器病学会の専門医研修カリキュラムも2013年に改訂されており、今後消化器病専門医を取得するためにはこの消化器病学会専門医研修カリキュラム2013を終了することが必須となっています。

 もちろん現行の内科専門医制度を履行している後期研修医の先生たちが認定医取得のための症例数が足りないという場合にも、本プログラムを選択してもらうことで他領域の疾患を受けもつことができるように配慮されています。実際に本大学消化器内科研修中に血液内科、脳神経内科等で並行研修をお願いして症例を確保している後期研修医の先生もいらっしゃいます。

 初期研修を終えた段階で消化器内科を志すことを決めたのであれば、基本的にはサブスペシャリティー(診療科)重点コースを選択することをお勧めします。すなわち1年目は各科ローテート、2年目は各科ローテートと消化器内科研修もしくは混合研修、3年目は消化器内科研修を行います。内科専門医受験のための症例が不足している場合は、5年目で症例や研修科を適宜調整致します。研修施設は、大学および消化器内科専門医、指導医がいる連携施設になります。1年目の各科ローテートを大学で行う場合には、時間外に光学医療診療部に常備してある上部消化管内視鏡および下部消化管内視鏡のシミュレーターを年間通していつでも使用、研修を行うことが可能です。

 

2.後期研修の目標

  1. 後期臨床研修中に新・内科専門医取得のための研修を行いながら、subspecialty領域として幅広い知識と診療能力を身につけた有能な消化器内科専門医を養成すること。

  2. 消化器内科医としての知識・技術習得と並行して卒後4年終了時までに新・内科専門医取得資格を得る(必要な病歴要約を完成させる)こと。さらに卒後5年終了時には新・内科専門医試験を受験できるようにすること。

  3. 新・内科専門医取得後、卒後7年までに消化器病学会専門医研修カリキュラム2013を終了し消化器専門医試験を受験できるようにすること。

 

3.研修内容の到達目標

後期研修12年目

① 消化器患者の基本管理

② 各種検査・治療の目的や合併症、その対処法などの理解

③ 消化器疾患の診察方法

  消化管出血の診断、肝機能異常の鑑別診断、肝性脳症の診断、急性腹症の鑑別診断

④  消化器疾患に関する検査技術の習得

   上部下部消化管内視鏡検査、ERCP、腹部超音波検査、エコー下肝生検

⑤  消化器疾患に対する適切な治療方針の決定と指示

⑥  消化管出血に対する内視鏡的治療技術の習得

   HSE局注、クリップ止血、APC

⑦  画像診断法(CTMRI,腹部エコー,血管造影,胃透視,注腸造影等)の的確な読影能力の習得

⑧  患者さんへの検査・治療説明およびインフォームドコンセントの習得

⑨  新・内科専門医習得のための病歴が不足している場合は必要な専門科にて短期間の研修を行う。

 

後期研修2~3年目

① 胃透視、注腸造影の実施

② 消化管悪性疾患に対する内視鏡的治療技術(介助・実施)の習得

  内視鏡的粘膜切除術、ポリペクトミー

③ ERCP 関連手技の習得

  EST、載石術、内痩化術等

④ 内視鏡関連手技の習得

  内視鏡的胃痩造設術、消化管異物除去術、EISEVL

⑤ 肝悪性疾患に対する局所治療技術(介助・実施)の習得

  PEITRFA

⑥ 消化器系悪性疾患に対する化学療法技術の習得

⑦ 新・内科専門医習得のための病歴が不足している場合は必要な専門科にて短期間の研修を行う

 

後期研修3年目以降

① 消化器系特殊診断技術の習得

  EUSIDUSPTCS

② 消化器系ドレナージ技術の習得

  PTCDPTGBD

③ 新技術の的確な導入能力を身につける

④ 治療成績の的確な統計的評価、発表能力の習得(学会発表等)

⑤ 新・内科専門医取得

⑥ チーム医療の指導

 

4.消化器内科連携施設

  1. 聖隷浜松病院
  2. 浜松医療センター
  3. JA静岡厚生連遠州病院
  4. 浜松ろうさい病院
  5. 磐田市立総合病院
  6. 中東遠総合医療センター
  7. 菊川市立総合病院
  8. 藤枝市立総合病院
  9. 焼津市立総合病院
  10. 静岡県立総合病院
  11. 静岡市立清水病院
  12. 富士宮市立病院
  13. 静岡赤十字病院

 

5.問い合わせ

浜松医科大学第一内科・消化器内科 https://www.facebook.com/hamamedgi

杉本健 sugimken●hama-med.ac.jp (●を@に変換して送信してください)