浜松医科大学医学部附属病院

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2台目の大型液体窒素保管容器購入のご報告(クラウドファンディング第2弾)

2025年05月01日

 本プロジェクトにご賛同・ご支援いただきました多くの皆様に大変感謝申し上げます。前回の血液成分分離装置の納入報告に続き、製造されたCAR-T細胞療法製剤を保管するための大型液体窒素保管容器をこの度購入いたしました。また、それを設置するための部屋の改修工事もあわせて実施いたしましたので、ご報告申し上げます。

大型液体窒素保管容器購入と保管場所の改修等について:
 CAR-T細胞療法製剤の保管体制と環境を整えるため、保管場所の配置を見直し、放射線照射機器の廃棄後、部屋を清掃し、2台目の大型液体窒素保管容器を搬入しました。新たな部屋は、細胞治療製剤保管室として稼働しています.。

   1. 撤去した照射機器.jpg 2. 改修した部屋.jpg 3.細胞治療製剤保管室.jpg   
   今回撤去した機器       改修を行った部屋       現在稼働中の細胞治療製剤保管室


 この度、安全にCAR-T細胞製剤を保管できる設備がさらに整備されたことで、万全の体制でCAR-T細胞療法を実施できるようになりました。今後も、治療を必要とする患者さんにより適した医療を提供できるよう、チーム一丸となって尽力してまいります。

輸血・細胞治療部 部長 准教授  小野 孝明



クラウドファンディング 「難治性血液がんをCAR-T細胞の力で治すため、充実した治療環境を!」

本プロジェクト寄附者銘板について:
 院内に設置予定の本プロジェクト寄附者銘板につきましても、現在準備を進めております。銘板設置のご報告まで、もうしばらくお待ちいただきますようお願いいたします。

(本院 造血細胞移植センター内 クラウドファンディング事務局)



*大型液体窒素保管容器購入について:
 CAR-T細胞療法製剤は、原料となる患者さんのリンパ球を一度海外へ搬送し、製造後に液体窒素タンク内で凍結された状態で本院へ輸送され、患者さんへの投与までの数日から1週間程度保管します。保管のための大型液体窒素保管容器を既に1台は当部署で保有していましたが、そのタンクにはさい帯血移植で使用する臍帯血等も一時的に保管されており、今後、CAR-T細胞療法製剤の件数が増加すると、手狭になることが予想されていました。

*撤去した機器について:
 この機器によって、赤血球や血小板の輸血製剤に、輸血製剤中のリンパ球を不活化するため、すべて約15グレイの放射線が照射されます。これは「輸血後GVHD」という合併症を防ぐために必要な処置です。改修前に設置されていた輸血製剤に放射線を照射する機器は、現在は、ほぼすべての照射処理を地域の日本赤十字社が担っており、写真の照射機器はほとんど使用されていませんでした。この機器の撤去費用についても、いただいたご寄附を活用させていただきました。