Education
広大な領域にまたがる精神科臨床をバランスよく学ぶことができる「浜松医科大学精神科専門研修プログラム」を用意しました。特に児童青年期精神医学、認知行動療法を中心とした精神療法、コンサルテーション・リエゾン精神医学、そして摂食障害治療の指導が充実し、世界でもトップクラスの成果をあげている精神医学研究にも触れることの出来る大学病院と、精神科救急や心理社会的療法や児童青年期精神医学や依存症治療、そして精神科リハビリテーションに代表される、地域精神医療が経験できる市中の医療機関の両方で幅広い研修を受けることができる、学内外の豊富な指導スタッフを揃えたプログラムです。
日本精神神経学会は、精神科専門医の理念と使命としてそれぞれ、「精神医学および精神科医療の進歩に応じて、精神科医の態度・技能・知識を高め、すぐれた精神科専門医を育成し、生涯にわたる相互研鑽を図ることにより精神医療、精神保健の向上と社会福祉に貢献し、もって国民の信頼にこたえることを理念とする」、「患者の人権を尊重し、精神・身体・社会・倫理の各面を総合的に考慮して診断・治療する態度を涵養し、近接領域の診療科や医療スタッフと協力して、国民に良質で安全で安心できる精神医療を提供することを使命とする」と、述べています。「浜松医科大学精神科専門研修プログラム」は、この理念と使命を基に、静岡県内外の多くの医療機関の協力を得て作成した、静岡県内唯一の大学医学部だからこそ実現出来たプログラムです。精神科医や児童精神科医を志す多くのみなさんが本プログラムでの研修を考えて下さることを心待ちにしています。
プログラム統括責任者 浜松医科大学医学部附属病院精神科神経科 教授 山末 英典
詳細はこちら をご覧ください。
浜松医科大学医学部附属病院 精神科神経科 医局長 和久田智靖
E-mail:wakuda●hama-med.ac.jp (●を@に変換して送信してください)
TEL:053-435-2295/ FAX:053-435-3621
浜松医大精神科は卒後臨床研修を受け入れています。原則的に浜松医科大学臨床研修プログラムに準じた募集および研修内容となります。当病院の臨床研修プログラムの最も大きな特徴は、大学と市中病院のたすきがけを基本としているところで、先進的で高度な医療を経験できるとともに、地域医療なども含んだ総合的な一般医療も幅広く研修することが可能です。また、大学では、統合失調症や気分障害や器質症状性精神障害の急性期治療から、摂食障害の入院治療プログラムや入院森田療法や発達障害などの児童青年期精神医学まで、国内随一の幅広い臨床経験を積むことが可能です。研修内容などについてご質問などがあれば、浜松医科大学卒後教育センターにご連絡下さい。
浜松医科大学 卒後教育センター 初期研修支援係
E-mail:syoki@hama-med.ac.jp
TEL:053-435-2865/ FAX:053-435-2866
当科では毎年、臨床心理研修生を受け入れています。研修(約2年)の目的は、多様な精神疾患をもつ方々に接することを通して、精神疾患について理解を深め、適切な援助を構築する力を身に着けることにあります。下記に当科の研修のコンセプトを示します。
研修のコンセプト
精神医学講座臨床心理室では、心理臨床を実践していくにあたって、いかなる領域においても、下記のような3つの技能が求められると考えています。
上述のような技能を身に着けていくことは、一朝一夕になしうるものではありません。様々な経験の積み重ねと学びの中で徐々に養われていく力であると考えています。
当科の臨床心理研修生制度は、多様な経験を積む中で、こうした3つの技能を実践的に涵養できるよう、医療領域での実践を基礎に、教育、行政、福祉などの様々な関連諸機関と連携をし、研修生に実践の場を提供しています。また研修先には、心理研修生の先輩方がいる場も多く、幅広い経験層の方々から成るネットワークがあるため、日常的に臨床上の困難について相談が可能です。「研修生」という名称を用いていますが、実際には当科を含む、多様な現場での職員となって実務を行いますので、相応の責任が伴いますが、現場での実践をサポートする体制が整っています。
研修1年目の到達目標
① 予診を通じて診断に必要な情報を正確に聴取出来る。
② ロールシャッハ・テスト、SCT、WAIS-Ⅳ、WISC-Ⅳ、PARS、MMPI、P-Fスタディ、Y-G性格検査など各種心理検査の実施、解釈が出来る。
研修2年目の到達目標
① 精神医学・臨床心理学についての基礎知識を獲得し、治療のための見立てが立てられる。
② うつ病、強迫性障害、パニック障害等の治療(認知行動療法、森田療法など)が出来る。
③ 後輩心理士の予診、心理検査の指導が出来る。
浜松医科大学医学部附属病院精神科での研修
8:15 病棟ナースカンファレンスに参加
8:30 病棟全体カンファレンスに参加
9:00 病棟診療グループのカンファレンスに参加
9:30 初診の患者の予診(現病歴、生活歴、家族歴等の聴取)
予診について先輩心理士によるSV
10:30 外来・病棟の心理検査(ロールシャッハ・テスト、WAIS-Ⅳ、WISC-Ⅳなど)
12:00 昼食
13:00 外来・病棟の心理検査、カウンセリング
心理検査(Y-G、P-Fスタディ、MMPI、SCT等)の解釈
18:00 心理検査についてグループSV
心理療法についての個人SV(適宜職員の心理士が実施)
浜松医大の研修で定期的に実施している講座
浜松医大の研修で不定期で実施している講座
研修スケジュールの一例
月 |
浜松医大での研修(教授回診・精神医学講座勉強会) |
火 |
関連病院勤務 |
水 |
浜松医大での研修 |
木 |
浜松医大での研修 |
金 |
関連病院勤務 |
土 |
関連病院勤務 |
日 |
休日(※研究、学会の手伝い等が入ることがあります) |
※外勤先および浜松医科大学にて日給で給与が支払われ、1年目は週4程度、2年目は週5程度の給与になります。1年目の1ヶ月の収入は16万ほどです。
※外勤先での心理検査の解釈、所見の書き方についても浜松医大の心理士の先輩が指導をします。
※その他、外勤先で困っていることなど適宜、相談できる体制が整っています。
研修生の進路
研修期間は目安として2年間としておりますが、そのまま、当科や関連病院や関連諸機関等に在籍をする方々も多くいます。一方で、研修生は全国各地から集まっているため、2年の研修を修了後に、地元に戻るなどの選択をされる方もいますが、研修終了後も情報交換を行ったり、当科で主催する研修会に参加されるなど、多くの方が2年間で培われた関係を維持されています。いずれにしても、長期的な観点に立ち、多様な経験の中から、自身の臨床観を徐々に構築し、自分なりの臨床のスタイルや生活スタイルを築き上げていくことを重要視し、将来的なキャリアアップを支援していきたいと考えています。
常勤 |
浜松医科大学医学部附属病院/浜松医科大学子どものこころの発達研究センター/朝山病院/葉月クリニック/藤枝駿府病院/沼津ふれあいホスピタル/沼津中央病院/聖明病院/共立湖西病院/遠江病院/磐田市民病院/小笠病院/浜松市発達医療福祉センター/天竜病院/子どものこころの診療所/やきつべの径診療所/こひつじ診療所/グリューンメンタルクリニック/川口会病院/焼津病院/磐田市発達支援センターはあと/静岡県立こころの医療センター/静岡県立こども病院/浜松市発達相談支援センター ルピロ/静岡県職員/静岡市職員/浜松市職員/他県公務員心理職、他県大学病院職員 など |
非常勤 |
浜松医科大学保健管理センター/静岡県立こころの医療センター/城北公園クリニック/朝山病院/メンタルクリニック・ダダ/ダダ第二クリニック/浜松医療センター/天竜病院/浜松労災病院/子どものこころの診療所/神経科浜松病院/三方原病院/葉月クリニック/たまゆらメモリークリニック/小池神経科/遠江病院/磐田原病院/菊川市立総合病院/川口会病院/富士市立総合病院/三島森田病院/紘仁病院/磐田市民病院/磐田市保健所/西部児童相談所/浜北保健センター/浜松市スクールカウンセラー/静岡市スクールカウンセラー/静岡県スクールカウンセラー/静岡大学附属中学スクールカウンセラー/聖隷クリストファー高校スクールカウンセラー/浜松市立看護専門学校 非常勤講師/常葉大学 非常勤講師/静岡医療科学専門学校 非常勤講師 など |
研修期間 約2年間
募集人員 8名程度
研修開始 2023年4月より
応募資格
・公認心理師受験資格保持者(現任者を含む)であること。
・体力に自信があり、浜松市もしくはその近郊での非常勤勤務が可能であること。
・車での移動が可能であること。
出願手続き
応募方法 |
下記メールアドレスに必要事項を記入の上、送信後、以下の書類を郵送して下さい。 hama_psy_psycho@yahoo.co.jp 〈必要事項〉 件名:臨床心理研修生応募申込 内容:①氏名(ふりがな)②所属先③連絡先(メールアドレスおよび携帯番号) |
必要書類 |
1. 履歴書 |
書類郵送先 |
〒431‐3192 静岡県浜松市東区半田山1丁目20番1号 |
※必要書類は2022年11月30日(水)必着にてご郵送ください。
選考方法/日時 応募につき書類審査後、12月ごろに面接試験を実施する予定です。(covid-19感染流行の状況により、当院で実施するか、オンラインで実施するかについて、ご連絡いたします。)
合格者決定 面接後、書面またはメールにてお知らせします。