国立大学法人 浜松医科大学

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学長メッセージ

今野学長

 本学の基盤は「建学の理念」にあることは論を俟ちません。複雑化、専門化が顕著な現代の医療でも、聊かも揺るがない高邁な精神を謳った理念であり、我々大学運営にあたるものにとって羅針盤的存在と言えます。
 法人化以降の第1,2期中期目標期間12年の本学の運営を概観すると、医師・看護師・保健師国家試験において高い合格率を維持しながら、地域の医療に貢献する優れた医師・看護師を養成し、独創性のある研究を展開すると共に、産学官連携など本学独自の「強み」を発展させてきました。一方で病院運営を核とした健全な財政を堅持することで、人的資源を拡大し、諸施設の新設と整備を実施し、光医学を中心とした研究に資源を投入してきました。
 第3期中期目標期間に入ってからは、国立大学法人の使命である、教育、研究、診療を中心として、社会貢献や時代を見据えた改革を推進してきました。
 教育においては、国の改革に先立ち、記憶力重視から知力すなわち思考力、表現力などに重点を置いた入試改革を実施しています。医学科、看護学科共に大学教育の質保証を目的として、新たなディプロマポリシー(学位授与基準)に沿ったカリキュラムを構築し、「自ら学び、問題・課題を抽出し、解決する能力」、「医療人としての教養と倫理、コミュニケーション力」、「探究心、国際性」を重視しています。また、グローバルな時代の医療人として必須と言える実践的英語能力涵養のため、ランチミーティング、イングリッシュカフェなど留学生との交流の機会を設け、さらに医学科・看護学科の全学生に国際コミュニケーション英語能力テスト(TOEIC)を受験する機会を提供しています。幸い、海外からの留学生、海外で研修する本学の学生、いずれも年々増加していますが、さらに、今年度より国際化推進センターを設置、専任の教員を配置し、学生の利便性を向上させ、国際教育、国際的学術交流を推進していきます。
 卒後教育の充実にも積極的に取り組んでいます。専門医制度に対応するために卒後教育センターを設置し、初期研修から専攻医研修まで一貫した支援を行っています。また、今年度より看護師特定行為研修センターを開設し、チーム医療の促進のために医療安全のもと特定行為を行う看護師を育成していきます。これは、医療・看護の質の向上に繋がると期待しています。
 診療面では、健全な病院運営のもとに、医療安全を最優先とした高度で良質な医療を提供しています。手術数も年々増加の一途で、ロボット支援手術の対象疾患も拡大しています。何より、新進気鋭の実力のある若い教授が次々と講座を主宰し、活発な活動を展開することにより、入局者も右肩上がりに増加中で、今年度は100名になりました。
 さて、本学の「強み」として光医学研究と産学官連携が挙げられます。現代医療において重要な「光医学」に早くから取り組み、研究開発と人材育成の機能を強化するため、光尖端医学教育研究センターを設置し、「細胞からヒト」までのシームレスなイメージング・コンプレックス体制で、基礎医学から診療までの研究を展開しています。さらに平成30年度から、大学院に博士後期課程(光医工学共同専攻)を設置し、光医学を基礎とした医工連携分野に精通した光医工学の高度専門人材の育成がスタートしています。さらに、地域における産学官連携を深化させるために、産学連携・知財活用推進センターを設置し、大学間、行政、金融、基幹病院との連携を強化していきます。
 注目されている静岡大学との新法人設立・大学再編は順調に進展しており、浜松に新たな医科工科情報系の大学を創設し、令和4年度に新入生を迎える予定です。医学・工学・情報学の3学部を有する新たな大学は、独創的な医療機器の開発や医療システムの構築、さらにはデータサイエンスを活用した予防医学及び検診体制、AIを活用した救急・遠隔医療などSociety 5.0における医療の在り方を提案できると考えています。この新大学が核となり、「健康寿命日本一」である地域特性を生かし、少子高齢化社会における新たな産業の創出や、地域創成における「知の拠点」を目指したいと考えています。
 全ての教職員、学生が「チーム浜松医大」の一員として、大学の運営指針に基づいて職責を果たす中で、自らの夢を持ち、実現するために努力する、それが結果的に浜松医大の持続的な成長に繋がる、そんな組織でありたいと願っています。


         令和元(2019)年 4月  
学 長  今 野 弘 之
(KONNO Hiroyuki)