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新生児の約10%は出生時に呼吸を開始するために何らかの助け(呼吸刺激や吸引など)を必要とします。そして新生児の約1%は救命のために本格的な蘇生手段(人工呼吸、胸骨圧迫、薬物治療、気管挿管など)を必要とし、適切な処置を受けなければ、死亡するか、重篤な障害を残すことになります。
実際、すべての児の出生予知は不可能で、順調な分娩経過で問題のないケースだと思って分娩に立ち会っていたのに、産まれてみたらなかなか児の呼吸が始まらず、予想外に本格的な新生児蘇生法が必要となる事態も決してまれではありません。しかし、実際に新生児蘇生を必要とする児が産まれた時には、分娩介助者達があせってパニックに陥ってしまい、正しい手順で蘇生処置が実施されない場合も起こり得ます。
従って、分娩に関わるスタッフ(産科医、小児科医、助産師、看護師など)は、いざという時あせらずに正しい手順で新生児蘇生を開始できるように、最新の新生児蘇生法に習熟しておく必要があります。新生児蘇生の技術習得は、楽器演奏やスポーツなどの技術習得と同じで、異常事態が発生した時に間髪入れず反射的に正しい動きができるようになるまで、常日頃から反復トレーニングを繰り返しておくことが大切です。
日本では、日本周産期・新生児医学会を実施主体として新生児蘇生法普及事業が展開されています。新生児蘇生法の講習会として、「一次」コース(Bコース)、「専門」コース(Aコース)、「専門」コースインストラクター養成講習会(Iコース)が開催され、コース修了者を学会が認定しています。また、2015年4月から、修了認定者を対象として蘇生技術の質の維持を目的としたスキルアップコース(Sコース)の講習会も開始されています。
当院でも、日本周産期・新生児医学会認定の新生児蘇生法インストラクターが定期的に新生児蘇生法講習会を開催しております。
プログラムにおける産科・小児科研修医、医学部学生、看護および助産学生、救急救命士等
・4月27日(Sコース)
参加者:受講者12名、インストラクター2名
・5月11日(Aコース)
参加者:受講者8名、インストラクター2名
・6月22日(Aコース)
参加者:受講者8名、インストラクター1名
・6月29日(Aコース)
参加者:受講者7名、インストラクター1名
・6月29日(Sコース)
参加者:受講者10名、インストラクター2名
・6月29日(Sコース)
参加者:6名、インストラクター1名
・11月9日(Sコース)
参加者4名、インストラクター1名
・11月16日(Sコース)
参加者11名、インストラクター2名
・12月7日(Aコース)
参加者7名、インストラクター2名
・1月19日(Sコース)
参加者6名、インストラクター1名
・5月13日(Aコース)
参加者:受講者16名、インストラクター2名
・5月27日(Sコース)
参加者:受講者11名、インストラクター2名
・6月4日(Sコース)
参加者:受講者5名、インストラクター1名
・6月24日(Aコース)
参加者:受講者8名、インストラクター1名
・7月1日(Aコース)
参加者:受講者7名、インストラクター1名
・10月7日(Aコース)
参加者:受講者12名、インストラクター2名
・12月16日(Aコース)
参加者:受講者15名、インストラクター2名
・12月23日(Aコース)
参加者:受講者7名、インストラクター1名
・1月21日(Sコース)
参加者:受講者3名、インストラクター1名
・4月9日(Sコース)
参加者:受講者11名、インストラクター3名、インストラクター補助1名
・5月14日(Aコース)
参加者:受講者16名、インストラクター2名、インストラクター補助1名
・6月18日(Aコース)
参加者:受講者5名、インストラクター1名
・6月25日(Sコース)
参加者:受講者6名、インストラクター1名
・6月25日(Aコース)
参加者:受講者8名、インストラクター1名
・7月2日(Aコース)
参加者:受講者7名、インストラクター1名
・9月23日(Sコース)
参加者:受講者5名、インストラクター1名
・11月5日(Sコース)
参加者:受講者6名、インストラクター1名
・12月10日(Aコース)
参加者:受講者15名、インストラクター2名