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【研究成果】口腔がんの肺転移か、新たな肺がんか?新たな鑑別法を発見 ー病理診断の精度向上により、最適な治療選択に貢献ー

2026年05月29日

口腔がんの肺転移か、新たな肺がんか?新たな鑑別法を発見
-病理診断の精度向上により、最適な治療選択に貢献-

 

 本学歯科口腔外科学講座の渡邉賀子病院准教授、増本一真教授、同腫瘍病理学講座の新村和也教授、同医学部附属病院第一外科の船井和仁特任教授、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室の吉村公雄専任講師らを中心とした研究グループは、口腔扁平上皮がんの肺転移と原発性肺扁平上皮がんを鑑別するための新たな免疫組織化学的マーカーとして、ケラチン1(K1)とケラチン18(K18)*1を見いだしました。これらのマーカーは、特殊な遺伝子解析を行わずに日常病理診断で鑑別を補助できる可能性があります。

 本成果は、Springer Nature社が刊行するNature Portfolioの国際的学術誌「Scientific Reports」に受理され、2026年5月15日付でオンライン公開されました。また、PubMedにも収載されました。Scientific Reportsは自然科学、臨床医学、工学など幅広い領域の原著論文を扱うオープンアクセス誌です。

*1 ケラチン1(K1)/ケラチン18(K18):ケラチンは上皮細胞に含まれる細胞骨格タンパク質です。K1は角化を伴う重層扁平上皮の分化を反映しやすく、K18は単層上皮・腺上皮系の性質を反映しやすいケラチンです。口腔扁平上皮がんと肺扁平上皮がんはいずれも扁平上皮がんですが、発生する組織やがん化に至る過程は異なります。肺扁平上皮がんは、気道系上皮が扁平上皮化生を経て発生すると考えられています。本研究では、K1は口腔扁平上皮がんに多く、K18は肺扁平上皮がんに多いことが示されました。

論文情報

論文タイトル:

Keratin 1 and keratin 18 as immunohistochemical markers
for distinguishing pulmonary metastases of oral squamous cell carcinoma
from primary lung squamous cell carcinoma

DOI: 10.1038/s41598-026-53003-7

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