教育

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研究内容

研究内容詳細

  1. 認知症をもつ高齢者がよりよく生きるの看護実践方法の開発
    認知症のために記憶を奪われ苦悩に直面する高齢者と家族、その人のケアに関わる看護師も含めた保健・医療・福祉専門職がともによりよくいきるための看護実践の開発を行っています。パーソン・センタード・ケアを理念に地域・急性期病院・高齢者施設のあらゆる場における認知症看護のあり方を追求していきます。
  2. 介護予防に関する看護実践の開発
    高齢者になると老化現象に伴う肉体的・精神的な仕組みや働きが低下して、特有の症状・病態、さらに心身の障害に陥る老年症候群(生活機能低下、転倒骨折、排泄障害、摂食嚥下障害など)を起こしやすくなり、看護の専門性の高い実践が高齢者の生命予後にも影響しています。転倒・骨折などの老年症候群の原因分析やそれらを引き起こす痛みのアセスメント、さらには予防に関する看護方法を開発しています。
  3. 認知症高齢者への排便ケアモデルの構築に関する研究
    高齢者施設における看護職・介護職が実践している認知症高齢者の排便障害への取り組みから、各専門職のケアの内容、専門職種間の連携・協働がつくりだすケアの内容を明らかにし、認知症高齢者が「その人らしく、心地よく排泄する」ことを支えるケアとはどのようなものなのか、ケアモデルの全体像を考案するよう取り組んでいます。
  4. 高齢者の再入院予防に関する研究
    慢性疾患を持つ高齢者では、若年者と比べ再入院が多いことが知られています。高齢者の再入院予測因子の検討や、再入院を予防するための遠隔モニタリングに関する研究に取り組んでいます。

その他にも、高齢者のその人が本来もっている力や心身の機能の維持・改善を支えるための看護、保健・医療・福祉システムの中での多職種連携における看護専門性の明確化もまた、取り組むべき課題と位置付けています。

教員の研究テーマ・主な業績

鈴木みずえ(教授)

高齢者の介護・転倒・認知症予防のための看護介入方法・ケアシステムの開発、高齢者のQOLの向上のための看護介入・看護ケア効果評価

  1. Mizue Suzuki, et al.Physical and psychological effects of 6-week tactile massage on elderly patients with severe dementia.,Am J Alzheimers Dis Other Demen.,25(8):680-686,2010.
  2. 鈴木 みずえ, 他,急性期病院の認知障害高齢者に対するパーソン・センタード・ケアをめざした看護実践自己評価尺度の開発,老年看護学,20(2)36-46,2016.

金盛琢也(講師)

高齢者の再入院予防、遠隔モニタリング、世代間交流に関する研究

  1. 金盛琢也、亀井智子、山本由子: 都市部多世代交流型デイプログラムにおける参加高齢者特性および活動内容別の世代間交流の評価. 日本世代間交流学会誌 6(1): 83-88, 2017.
  2. Kamei T, Yamamoto Y, Kanamori T, Nakayama Y: Detection of early-stage changes in people with chronic diseases; A telehome monitoring- based telenursing feasibility study. Nursing & Health Sciences 20(3):313-322, 2018.

内藤智義(助教)

認知症高齢者への排便ケアモデルの構築に関する研究、高齢者施設における認知症高齢者への排便ケアに関する継続教育プログラムの開発

  1. 内藤智義, 倉田貞美, 牧野公美子, 中村美詠子, 岡田栄作, 尾島俊之:直腸性便秘に対する看護実践の介護保険施設間の比較,日本健康開発雑誌, 40, 14-21, 2019.
  2. 内藤智義:施設入所認知症高齢者の排便ケア ,臨床老年看護, 25(3), 30-36, 2018.

稲垣圭吾(教務補佐員)

高齢者の転倒予防に関する研究、医療現場における色情報の客観化方法の開発