Education
静岡県へのUターンやJターンを考えている方には浜松医大での研修は最適と言えます。実際に地元や周辺地域の出身者が多いのも特徴です。また静岡県に所縁が無い方の場合も、もちろん静岡県で皮膚科医として働くことをお勧めします。浜松医大皮膚科は、現在、常勤の関連病院は22あり、40人近くの医局員が出向しております。新しい環境の中で臨床を研鑽すると同時に研究も行いたい方に、Uターン、Jターン先として浜松医科大学皮膚科を選ぶことをお勧め致します。浜松医大の臨床レベルは高く、臨床教育にも熱心で、皮膚科研修5年間でできるだけ専門医を取得できるようにバックアップしています。また、医局員のほとんどが臨床研究や基礎研究に携わっており、オリジナリティのあるメッセージを世界に発信しています。また、できるだけ多くの医局員が学位を取得できるようにスタッフが一丸となってサポートします。
当医局は上下関係などに悩まされることなどはありません。お互いの心理的距離も近く、みんなが助け合って臨床に、研究に打ち込んでいます。近年は教室の臨床と研究のアクティビティの増加に伴い、より多くの人材が必要となっている状況です。大学の内外を問いません。とくに多くの他大学出身者に是非とも浜松医大の皮膚科に入局して共に頑張ってもらいたいと思っています。現在、医局員の約半数が他大学卒業ですから、開かれた雰囲気を持っております。浜松医大の皮膚科学講座は若い人材に大いに期待しています。皮膚科入局を考えている方は、見学等随時受け入れていますので、是非一度ご連絡ください。特に2年の初期研修を終えた後、当医局に入局したい方は意向が決まり次第、dermaweb@hama-med.ac.jpまでご連絡ください。また、質問等も遠慮なく、メールにてご連絡ください。
次回開催日については、お問い合わせください。
お問い合わせ:053-435-2303 または dermaweb@hama-med.ac.jp
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皮膚はしなやかな鎧でかつ免疫臓器です。外界から攻撃する化学物質、微生物、紫外線などを塞き止めるバリアであるばかりでなく、そうした攻撃に対し免疫反応を起こして対応しようとします。そうしたせめぎ合いの最前線で炎症性皮膚疾患は発生します。一方では刺激を受けやすい臓器であるからこそ、いろいろな腫瘍性皮膚疾患が発生します。また皮膚は肉眼で見えるという特殊性を持った臓器です。従って皮膚病の大半はすぐさま眼に飛び込んで来ます。こうしたダイナミックな疾患の起こり立つ"現場"を目の当たりにするというのは、皮膚科という科の大きな特徴となっています。加えて、"皮膚は内臓の鏡"と表現されるように、皮膚病変は種々の全身性疾患を反映します。また皮膚疾患の理解は血液など全身的理解が必要になります。こうした病態は個々の病変について少しずつ解明されてきており、診療を深みのあるものとし、また魅力ある研究テーマを提供しています。
浜松医科大学皮膚科学教室は1977年に開講した教室です。初代教授として山田瑞穂先生が赴任され、教室の礎を築かれました。1990年からは第二代教授として瀧川雅浩先生が就任され、臨床及び研究の発展に尽力されました。2011年からは第三代教授として戸倉新樹先生が産業医科大学教授より転任され、日本の皮膚科の国際化、大学内外の女性医師支援等幅広くご活躍されました。2020年からは第四代教授として本田哲也先生が就任し、現在に至っています。この間、東北大学、和歌山県立医科大学、岡山大学 、大阪医科大学の教授になられた方々が本教室で活躍されました。
浜松医大皮膚科は浜松医科大学卒の医師と他大学卒の医師が約半々おります。学内だけでなく、さまざまな大学からの新入局員を積極的に受け入れており、卒業を機に帰省を考えている人も抵抗なく入局できます。教育のスケジュールや日常の課せられた業務においても、大学内や派遣先のポジションにおいても、本学出身者も他大学出身者も違いはありません。
静岡県内での各派遣基幹病院での初期臨床研修医が3年目(あるいはそれ以降)に皮膚科医になることを希望する場合、浜松医大皮膚科に全員就職し、そこから各病院に派遣するこれまでのシステムを行なう一方で、「現地採用型」を取り入れることを計画しています。つまり、現在浜松医大から皮膚科医を派遣している病院の皮膚科で、3年目以降も後期臨床研修(専門医コース、医員)を行ないたいという希望の方は、基本的にそれを手助けするということです。この場合、現地採用型を行なう病院の皮膚科医が高い能力を持っていることが必要となります。これについては大まかな目安として、大学で講師以上を経験した皮膚科医が適当ではないかと考えます。そうした皮膚科医が勤務する病院での後期研修が今後行いやすくなります。その場合、日本皮膚科学会の専門医資格では「大学病院で1年以上勤務すること」が要件となっており、これを満たすことが必要です。「現地採用型」であっても、少なくとも1年間は大学病院で研修することが必要です。「現地採用型」であっても、静岡県全体の医療体制の一員であることの自覚を持っていただくためにも浜松医大皮膚科の同門会員となっていただきます。
大学院(医学系研究科博士課程)に進むのは大歓迎です。大学院進学は医師3年目以外でも可能です。基本的に皮膚科の臨床をしながら研究を行います。そのため専門医を取ることに支障をきたすことはあまりなく、また、生活が苦しくなるということもありません。研究テーマは与えますし、論文指導も全て行いますので研究に抵抗が多少ある方でもスムーズに学位が取れるよう指導します。
助教以上の教員、関連病院勤務(「関連病院」参照)、大学院生(途中者も含めて)、留学、開業などさまざまな道があります。もちろん関連病院に勤務するときには、勤め先を相談します。
「日本皮膚科学会皮膚科専門医」があります。医局員全員を対象に取得するよう指導します。学会の規定による論文発表、学会発表、講習会受講を済ませ、入会5年を経過した者は速やかに学会認定専門医の試験を受けます。前期臨床研修中でも日本皮膚科学会に入会していれば、5年の臨床研修期間に含むことは認められます。そのため将来皮膚科に進むことが確定している場合は、早めに日本皮膚科学会に入会した方が有利です。専門医資格の必要性は、例えば常勤2人以上の病院の医長は皮膚科専門医でないと就けないなどポストの面であります。
日本皮膚科学会のさらなる特別の分野の専門医として、「日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医」と「日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医」が2008年からできました。これによりさらなる専門を身につけることが可能です。
入局者全員を対象とし、是非とっていただくよう指導します。学位は上記に示しました大学院に入学して取得することも、働きながら取得することもできます。然るべきレベルの英語の雑誌に論文が掲載されれば学位の対象とみなします。
留学は、広い視野や経験を持つためにも有益であり、積極的に勧めます。留学先は米国、ドイツ等のことが多いです。行き先は我々が勧めますが、自分で決めても構いません。現在海外の複数の教室からポジションの依頼を受けている状況です。
浜松医科大学皮膚科学教室は皮膚免疫・アレルギーを研究テーマの中心にしてきました。疾患としてはアトピー性皮膚炎、乾癬、光線過敏症、薬疹があります。また腫瘍性皮膚疾患も研究テーマにしており、とくに皮膚悪性リンパ腫と悪性黒色腫の研究を行っています。研究内容のキーワードを列挙すれば、血管・リンパ管、接触過敏症、光免疫、樹状細胞、かゆみ、ケラチノサイト、T細胞、薬疹、抗ヒスタミン薬、サイトカイン、ケモカイン、EBウイルス、毛髪ということになります。これらを統合的に研究することにより、事象を有機的に結び付けるのが最終目標です。現時点も含めてこれまで、教室で行ってきた研究を簡単に記します。
少子化問題がある一方で、女性医師の離職による医師不足が問題になっており、将来設計に不安をかかえている女性も多いと思います。日本皮膚科学会では「女性医師を考える会」を発足し、積極的にこの問題に取り組んできました。女性医師が仕事を続けて行くためには、ライフステージによって、仕事のペースを調整することが不可欠です。浜松医大皮膚科では、それぞれの環境を理解し、困ったときには助け合いながら頑張っていける環境を整備しつつあります。各病院での女性医師として子育てをしながら、勤務を可能性あるものにするために、条件の交渉も行います。
皮膚科入局を考えている方は、見学等随時受け入れていますので、是非一度ご連絡ください。特に2年の初期研修(ローテイト)を終えた後、特に2年の初期臨床研修を終えた後、dermaweb@hama-med.ac.jpまでご連絡ください。また、質問等も遠慮なく、メールにてご連絡ください。