University Introduction
少年を犯罪の加害や被害から守るために地域社会ができることは何でしょうか。私たちは、発達障害などの生来の脆弱性を有する少年を主な対象に、触法少年の 心理メカニズムや家族背景を明らかにすることで、触法少年とその家族のための治療教育的プログラムを開発し、少年を犯罪の加害や被害から守るための地域サ ポート・システムを構築することを目指しています。
また、この研究事業において、公開相談会および専門家向けセミナーを行っておりますので、そちらもご覧ください。
自閉症の原因は、脳をはじめとする神経系にあると考えられています。つまり、「こころ」だけで自閉症を理解することはできません。そこで、自閉症の子どもの脳で生じているさまざまな問題を、科学的に、特にタンパク質などの分子のレベルで明らかにすることを目指しています。
社会は日々変化を遂げています。その変化に伴い、私たち大人は、子どもの成育環境に少しずつ不安を覚えるようになってきました。単にやさしく見守るだけでよいのか?子どもたちが健やかに成長・発達するのにふさわしい環境を、大人たちは提供できているだろうか?これは私たち大人に共通の疑問といえるでしょう。
私たちは2007年、生まれる前から2歳になるまでの赤ちゃんの成育環境とともに、身体発達、神経発達を詳細に調査するプロジェクトを立ち上げました。学術的には、このような調査の手法を「出生コホート研究(Birth Cohort Study)」といい、我が国ではごく一部の機関で行われているのみです。
赤ちゃん、そしてお母さん、お父さん方の全面的なご協力をいただいて進めているこの調査は、やがて子どもの福祉、医療、教育、社会政策に活用しうるデータを生み出すことが期待されています。
現在、結果の一部を公表できるよう準備をすすめております。
「キレる」という言葉があります。現代の子どもたちは、本当にキレやすいのでしょうか?そもそも、「キレる」と「怒る」は違うことなのでしょうか?
小・中学生、高校生を幅広く対象とするメンタルヘルス調査を通じて、この問題に取り組むとともに、「キレる」「怒る」「イライラする」などの現象の原因を探っています。
浜松市は、日本最大の南米系外国人のコミュニティが暮らす都市です。ところが、昨今の雇用情勢の悪化から、子どもの暮らし、特に教育や医療、福祉、また個々のメンタルヘルスに大きなしわ寄せがきています。いま、その実態を正しく把握することが求められており、大掛かりな調査を準備しています。