教　授　永谷　幸子

　基礎看護学は、看護の対象となる人々がより健康を維持する生活を実現するために、看護理論に基づいた看護者としてのものの見方や考え方を習得し、医療職としての態度形成と基本となる看護技術を習得することにあります。

　科目内容として、前者を「看護学概論」「看護理論」で、後者を「看護援助共通技能」「ヘルスアセスメント基本技能」「生活援助技能論」「診療時看護技能論」で履修します。さらにこれらを根底に看護を実践するにあたっては、対象一人一人に合わせた援助となるよう具体的な事例を通して看護過程の展開の方法を「看護過程の基礎」で学びます。 　
　また、学内で学んだ理論を実践するために、基礎看護学では2つの実習を行います。最先端医療を行う浜松医科大学医学部附属病院で様々な職種や対象者と接することを通じて、看護の役割と看護の対象の理解を深める「初期体験看護実習」、患者の状態を把握し、必要な援助を考え、看護を計画し、看護援助の実際を体験することによって、看護を学ぶ「基礎看護学実習」を配置しています。
　さらに、実習を通し学んできたことを踏まえ、最新の技術を提供する医療と意思を持つ人間である患者さんや医療者として従事する看護師の葛藤を整理し、倫理的な判断を行う知識として、「医療・看護倫理」を学びます。