ごあいさつ

浜松医科大学法医学教室ウェブサイトにようこそ．皆さん"法医学"って分かりますか？

　　　　　　　　　　　 写真．猪苗代湖より望む会津磐梯山

教科書的には「法律上問題となる医学的事項を研究し，それを実際に応用する学問」とされています．イメージ的には，よくテレビで登場している検死をしたり，犯罪死体の解剖をする医者がいるでしょう．アレなんです．

医学ではヒトの病気を治すのが主な仕事です．一方，法医学はヒトの死から人間の本質へとアプローチを試みるユニークな学問です．

殺人や事件は決して建前では起こりません．すべて人間の本音によって起こるものなのです．ここに，法医学は医学的・科学的に迫ります．

以上の様に，法医学はスリラーまがいの世界と思われがちですが，中々奥が深く，意外と科学的なんです．

法医学の専門家になるにはやはり，医師免許を取得してから法医学の専門的修練が10年以上必要です．法医解剖の専門家になるもよし，研究してたくさん論文を書いて研究者を目指すもよし，多様な働き方ができる世界です．

医療事故や働き方改革が騒がれ，様々な医事ニュースや情報が飛び交うご時勢，医師を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています．その中で法医学はじっくりと腰を据え，死因と人間に向き合う学問です．法医学人材は慢性的に不足しており，医師や医学生のみならず，広く皆様に目を向けていただきたいと思います．

簡単ですがこれで御挨拶とさせて頂きます．