ニュース

News

ホーム > ニュース一覧 > 医療MaaS車両に卓上SEMを搭載し、感染症診療を想定した実証実験を実施しました

医療MaaS車両に卓上SEMを搭載し、感染症診療を想定した実証実験を実施しました

2026年03月10日

 2月20日(金)、本学看護学科棟前駐車場において、本学ナノスーツ研究開発分野(河崎 秀陽 分野長)は、坂の上ファミリークリニック(小野 宏志 院長)、MONET Technologies株式会社、本学地域家庭医療学講座(井上 真智子特任教授)、株式会社はままつ共創リエゾン奏の協力により、医療MaaS車両(移動診療車)に卓上走査電子顕微鏡(卓上SEM)(株式会社 日立ハイテク製)を搭載し、発熱外来・訪問診療・オンライン診療を想定した実証実験を実施しました。
 本実証実験では、地域医療の現場で求められる「迅速性」と「確実性」を両立しながら、患者さんの負担を抑えた診療・検査の運用が成立するかを、実際の現場シナリオに沿って検証しました。
 感染症診療では、検体採取、迅速検査、結果の解釈、医師及び施設間での情報共有など、複数の工程を短時間で安全に回す必要があります。一方で、在宅や移動体の診療では、限られた環境下での動線・物品・手順が課題になります。そこで本実証実験では、医療MaaS車両を活用し、現場を想定した診療フローを具体化したうえで、運用上の要件と課題を整理することを目的としました。
 実施内容としては、運用フローの確認を中心に、車両内で診察・検体採取・迅速検査を行う運用、自宅内で診察・検体採取・迅速検査を行う運用を想定し、それぞれについて、必要物品、手順、患者対応、結果共有の流れを確認しました。また、車載卓上SEMを用いて、診断後に残ったイムノクロマトグラフィー検査キットを、卓上SEMで確認し、結果の見え方や共有方法を検討しました。またオンライン診療を想定し、機材準備、診察フロー確認、ケースに基づくロールプレイ、実施後のインタビューを通じて、現場での実装に向けた論点整理を行いました。さらに車両内の振動が撮像に与える影響など、移動体ならではの懸念事項についても検討しました。
 本実証で得られた知見をもとに、プロトコル整備や運用設計の改善を進め、地域・在宅・僻地等の診療支援の高度化につながる取り組みとして発展させていきます。

医療MaaS車両(移動診療車)の外観

車内での診療の様子

車載卓上SEMを用いた診断の様子

オンライン診療の様子