国際学術誌「Cancer Letters」に研究成果が公表されました
2025年02月12日
胃がんにおけるHSP90阻害剤のYAP1/TEAD経路阻害、
および、腫瘍免疫環境改変を介した抗腫瘍効果を解明
本学腫瘍病理学講座の吉村克洋助教らは、テキサス大学MDアンダーソン癌センターとの共同研究により、胃がんにおけるHSP90阻害剤の抗腫瘍メカニズムの一端を明らかにしました。
本研究ではがん関連蛋白質の安定化に関連する新規標的分子HSP90を阻害することによりHSP90阻害剤により、主要ながんシグナル伝達経路の一つであるYAP1/TEAD経路の阻害と、腫瘍免疫微小環境における腫瘍免疫応答性の活性化をもたらし、著しい抗腫瘍効果が発揮されることを発見しました。難治性進行期胃がんにおいて、HSP90阻害剤が新たな治療標的となり、さらに近年、がん治療の主役である免疫治療との併用の有効性も示唆する画期的な研究成果として評価されました。
本研究結果は、がん研究の基礎医学雑誌として国際的に認められている「Cancer Letters」に2025年2月1日に公表されました。
論文情報
論文タイトル: |
HSP90 inhibitor AUY922 suppresses tumor growth and modulates immune response through YAP1-TEAD pathway inhibition in gastric cancer |
DOI: | 10.1016/j.canlet.2024.217354 |
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