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臨床薬理学講座 乾直輝教授らの研究グループの論文が腫瘍学領域のトップジャーナル「Journal of Clinical Oncology」に掲載されました

2024年06月05日

浜松医科大学が中心となり、静岡県内の関連病院と共同して、
がん治療に関する素晴らしいエビデンスを世界に発信

 本学臨床薬理学講座の乾直輝教授らの研究チームは、細胞障害性抗癌剤カルボプラチンに伴う悪心・嘔吐(CINV)の予防に、オランザピンを併用した制吐療法が有用であることを明らかにしました。本研究は本学附属病院呼吸器内科、腫瘍センター、薬剤部、臨床研究センターおよび本学と関連する静岡県内の15病院との共同研究によるもので、がん薬物治療の進歩に大きく貢献する浜松医科大学発の研究成果となります。 
 がん薬物治療を行う時には、患者さんが安心して治療が受けられるように、副作用対策をしっかり行うことが重要です。本研究成果により、カルボプラチンを用いたがん治療を受ける患者さんにとって、オランザピンを併用した制吐療法が有益であることが確認されました。オランザピンを併用した制吐療法の世界的な普及が期待されます。

 掲載されたJournal of Clinical Oncology(JCO)は1983年に創刊された、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の正式機関誌で、最新のがん治療に焦点を当てた腫瘍学領域のトップジャーナルです。本学は今年開学50周年を迎えますが、地域の中核病院として、長年にわたる静岡県内関連病院との連携と地道な研究活動の成果となります。

論文情報

掲載論文:

Journal of Clinical Oncology (インパクトファクター: 45.4 )
※アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)のJournal Citation ReportsによるJournal Impact Factorは2022年度版で45.4と報告され、Oncology領域で影響力の最も強い雑誌の1つ。

論文タイトル:

Olanzapine plus Triple Antiemetic Therapy for the Prevention of Carboplatin-induced Nausea and Vomiting: A Randomized, Double-blind, Placebo-controlled Phase III Trial

DOI:

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