国際学術誌「eBioMedicine」に掲載されました
2024年03月26日
賢明な操縦 : エプスタイン・バール・ウイルスが
宿主ゲノムを乗っ取り、鼻咽頭癌を後押しする
~上咽頭がん細胞におけるエプスタイン・バール・ウイルス(EBV)と
宿主クロマチン相互作用のメカニズムを解明~
上咽頭がん(NPC)は、上咽頭のまれながんであり、付随するエプスタイン・バール・ウイルス(EBV)感染に関連しています。EBVは、宿主のゲノムを改変し、腫瘍形成を促進する潜在遺伝子を活性化することが知られています。しかし、EBVと宿主のエピゲノム相互作用やNPCの変化はよくわかっていませんでした。今回、千葉大学、南洋理工大学(シンガポール)、金沢大学、浜松医科大学他の共同研究により、EBVが宿主エンハンサーを乗っ取り、宿主のゲノムの配列を変えて遺伝子発現を調整することで、NPCの進行を促進することを明らかにしました。
本研究成果は、2024年3月14日に国際学術誌「eBioMedicine」に掲載されました。
論文情報
論文タイトル:
Enhancer infestation drives tumorigenic activation of inactive B compartment in Epstein-Barr virus-positive nasopharyngeal carcinoma
DOI:
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