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欧州呼吸器学会雑誌「ERJ Open Research」に研究成果が公表されました

2023年05月26日

特発性上葉優位型肺線維症と栄養障害
〜「栄養評価と痩せないこと」の重要性〜

 本学内科学第二講座の鈴木勇三助教、須田隆文教授らの研究チームは、特発性上葉優位型肺線維症(iPPFE)では70%を超える患者さんで栄養障害が見られること、特に重度の栄養不良や経年的な栄養障害の進行が、重症度や予後予測の指標として役立つことを明らかにしました。
 iPPFEと診断された患者さんの診断時と診断後1年のデータを用いて栄養状態の評価を行いました。栄養評価は体重と血清アルブミン値からなる栄養指標(GNRI: Geriatric Nutritional Risk Index)を用いて行いました。
 本研究の結果から、iPPFEでは栄養評価が重要なことが示されました。特に「痩せていること」・「痩せていくこと」が、非常に重要なサインになっていることを明らかにしました。すなわち「痩せない」が重要な治療目標であることが示唆されます。今後は「痩せない」栄養管理や行動変容を促す方法の確立が重要と考えられます。


 この研究成果は、欧州呼吸器学会雑誌「ERJ Open Research」に日本時間5月9日に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Assessment of malnutrition-related risk in patients with idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis
DOI: 10.1183/23120541.00749-2022

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