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英国電子版科学誌「Scientific Reports」に研究成果が公表されました

2022年10月03日

「重なり合う遺伝子」見つけるソフトウェア「CCIVR」を開発

 本学分子生物学講座の大畑樹也助教、医学科5年の鈴木麻耶らのグループは、先進機器共用推進部との共同研究により、互いにある領域で重なり合う遺伝子を由来とする転写産物(※)で、その発現調節機能が注目されている「cis-NATs」を、網羅的に抽出するソフトウェア「CCIVR」を新しく開発しました。
 本ソフトウェアではcis-NATsを重なり方によってembedded型、fully-overlapped型、head-to-head型、tail-to-tail型という4パターンに分類して抽出することが可能となりました。本研究ではCCIVRを用いて実際に3つの解析を行い、系統進化とcis-NATsの関係性や、生命現象の中で特徴的な発現を示すcis-NATsについて明らかにしました。
 CCIVRは遺伝子の生物学的な機能解析に適した簡便なオープンソースのツールです。本ソフトウェアが多くの研究者に利用されることで、cis-NATs分野の研究がより活発化し、さらなる発展につながることが期待されます。

※転写産物:RNAポリメラーゼによりゲノムDNAを鋳型として合成されたRNAの総称


 この研究成果は、英国電子版科学誌「Scientific Reports (サイエンティフィック・リポーツ)」に日本時間9月15日公表されました。

論文情報

論文タイトル:

CCIVR facilitates comprehensive identification of cis-natural antisense transcripts with their structural characteristics and expression profiles
DOI: 10.1038/s41598-022-19782-5

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