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英国電子版科学誌「Scientific Reports」に研究成果が公表されました

2022年07月29日

光照射によって網膜組織中のコエンザイムQ10の構造が変化することを発見

 本学細胞分子解剖学講座・国際マスイメージングセンターのMd. Al Mamun(エムディ アル マムン)特任研究員と瀬藤光利教授・センター長らの研究グループは、我々ヒトが視覚に頼って活動する中で最も重要な網膜組織に着目し、光照射によって変化する分子を液体クロマトグラフィー型質量分析(LC-MS/MS)という手法により解析しました。太陽光に暴露させた網膜組織では、コエンザイムQ10という分子が太陽光を暴露させていない網膜組織と比較して光異性化(化学的な組成は同じだが構造が異なるものになる変化)を示すことがわかりました。特に、紫外線のような短い波長の光照射によりコエンザイムQ10の光異性化が起きやすいこともわかりました。コエンザイムQ10は抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、加齢により網膜組織中の合成量が減少することから、サプリメントとして広く用いられています。今回発見した光異性化したコエンザイムQ10の機能を解析していくことで、網膜保護効果につながる成果が期待されます。


 この研究成果は英国電子版科学誌「Scientific Reports」に7月15日に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Coenzyme Q10 in the eye isomerizes by sunlight irradiation
URL: https://doi.org/10.1038/s41598-022-16343-8

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