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欧州呼吸器学会雑誌「European Respiratory Journal」に研究成果が公表されました

2022年07月08日

特発性上葉優位型肺線維症の肺上葉容積評価法の開発
〜3D-CTを用いた標準化肺容積解析法の開発〜

 本学内科学第二講座の深田充輝医師、鈴木勇三助教、須田隆文教授らの研究チームは、3D-CT を用いた標準化肺容積解析により、特発性上葉優位型肺線維症(iPPFE)の肺上葉容積評価が、疾患進行の予測や重症度評価の指標として役立つことを明らかにしました。
 呼吸機能検査は、間質性肺炎の重症度や疾患進行を評価する最も重要な指標ですが、肺活量が低下した患者さんにとって、負担が大きい検査方法です。私たちが開発した、「3D-CTを用いた標準化肺容積解析法」は患者努力を要さずに、iPPFEの特徴である「肺上葉の容積減少を直接評価」することを可能にしました。
 本研究では「肺上葉の容積減少」を評価することにより、世界に先駆けてiPPFEの疾患進行や重症度の評価システムを開発することに成功しました。
 「3D-CTを用いた標準化肺容積解析法」はiPPFEのみでなく、呼吸機能検査が困難な多くの間質性肺疾患においても応用可能です。そのため患者さんの負担の少ない方法で、病気の重症度や疾患進行を評価する検査システムの構築へつながることが期待されます。


 この研究成果は欧州呼吸器学会雑誌「European Respiratory Journal」に7月7日午後8時に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis: 3-D CT assessment of upper lobe lung volume
DOI: 10.1183/13993003.00637-2022

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