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米国学術雑誌「Mucosal Immunology」にオンラインで研究成果が公表されました

2022年02月24日

腸内細菌により作られるオメガ3脂肪酸代謝物αKetoA(アルファケトエー)の抗炎症作用
アレルギー性皮膚炎や糖尿病を抑制
食と健康をつなぐ腸内細菌の働きを解明 "ポストバイオティクス"

 本学皮膚科学講座の本田哲也教授、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所らは、食事で摂取したオメガ3脂肪酸の健康増進作用の新しいメカニズムとして、腸内細菌による代謝が重要な役割を担っていることを明らかにしました。
 本研究では、アマニ油やエゴマ油に含まれるオメガ3脂肪酸がヒト腸内細菌によって代謝され、αKetoAが産生されることを見出しました。αKetoAは、免疫細胞マクロファージに作用しアレルギー性接触皮膚炎や糖尿病の病態形成を抑制することを動物モデルで明らかにしました。
 食品成分を代謝する腸内細菌は個人差が大きいことから、食事や腸内細菌の組み合わせを考慮することで、高度な個別化/層別化栄養・医療の実現が期待されます。

 この研究成果は「Mucosal Immunology』にオンラインで1月10日に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Intestinal microbe-dependent ω3 lipid metabolite αKetoA prevents inflammatory diseases in mice and cynomolgus macaques

>> 詳細はこちら(プレスリリース本文)PDF