教育

Education

ホーム > 教育 > 医学部医学科 > 医学科講座等紹介 > 再生・感染病理学講座

再生・感染病理学講座

教授 岩下 寿秀

 病理学は、病気の成り立ちの研究する実験的研究から、患者さんから採取された組織を診断する病理診断学までを含む、幅広い学問領域です。その幅広さゆえに多くの大学の医学部では、病理学講座は二講座制です。本学でも開学以来、病理学講座は二講座制で運営されており、再生・感染病理学講座(旧、病理学第二講座)は初代教授・白澤春之先生(名誉教授)と第二代教授・筒井祥博先生(名誉教授)のもと、炎症・感染病理学を中心に研究してきました。現在、再生・感染病理学講座(旧、病理学第二講座)では、再生および炎症に関する病理学と感染病理学の研究が行われています。再生および炎症では臓器の創傷治癒に重要な役目をする筋線維芽細胞に焦点を当てて研究しています。最近、臓器の線維化(肺線維症や肝硬変など)に筋線維芽細胞が関与することが言われています。我々はその筋線維芽細胞を詳細に研究することで、臓器の線維化をコントロールする手掛かりを得ようと考えています。また、神経、肺および幹細胞へのマウスサイトメガロウイルス感染メカニズムの研究をしており、マウスサイトメガロウイルスの感染病理学的研究では国内随一の実績を有しています。
 教育と診断では、腫瘍病理学講座(旧、病理学第一講座)および浜松医科大学附属病院病理診断科の御協力のもとに、病理学講義(2年生、3年生、4年生および6年生)、病理学実習(2年生)、病理診断学臨床実習(4年生、5年生および6年生)を行い、また、付属病院の病理診断および病理解剖を行っています。
 関連病院に関しては、附属病院病理診断科の御協力のもとに、静岡県の6公的病院(静岡県立総合病院、静岡済生会総合病院、市立島田市民病院、菊川市立総合病院、中東遠総合医療センターおよび遠州総合病院)と愛知県の5公的病院(豊橋市民病院、国立病院機構豊橋医療センター、豊川市民病院、蒲郡市民病院および愛知厚生連渥美病院)に常勤病理医師と非常勤病理医師を派遣し、病理検体を診断しております。我々はこれらの病院における病理診断を通じて、地域医療に貢献をしているものと考えております。