University Introduction
私は光医学総合研究所創設の歴史の中で誕生した分子イメージング先端研究センター設立時の2007年に本大学に着任しました。これまで大学院時代から今日まで、小動物からヒトを対象に主にPETを使って大脳生理や脳疾患病態の研究を進め、他講座・他大学との共同研究を積極的に行い、多くの成果を残すことができました。
その中で研究の支えにあったのが、この光医学総合研究所誕生の原石ともいえる寄附講座を創設した浜松ホトニクスの光技術でした。大学院のときからその技術を享受し、生体脳の生理・病態を示してきました。研究が大きくなるにつれて単一教室の成果には限りがあり、今後はマルチモーダル・マルチスケールの手法を用いて研究する必要があります。
この光医学総合研究所の一つのミッションは研究所として一つのテーマを立てそのテーマの解答を追求することです。発足時のテーマは当大学の主要研究柱の一つである神経発達症の病態解明を取り上げました。私の主要対象疾患は認知症ですが、これまで精神医学講座と一緒に精神疾患の病態解明も進めていますので本テーマへの挑戦に十分貢献できると自負しています。北川所長の総指揮監督のもと、個々に独創的な先端的研究を行っている各研究室がこのテーマでハーモナイゼーションが生まれ完遂できるよう、光医学総合研究所の専任教員としての責務を果たしていきたいと思っています。