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アジア太平洋呼吸器学会雑誌「Respirology」に研究成果が公表されました

2023年05月26日

特発性肺線維症と栄養障害
〜「栄養評価と痩せないこと」の重要性〜

 本学内科学第二講座の持塚康孝医師、鈴木勇三助教、須田隆文教授らの研究チームは、特発性肺線維症患者さん(IPF)のうち約40%の患者さんで栄養障害が見られること、栄養障害の存在が、抗線維化薬中止のリスクとなること、予後とも関連することを明らかにしました。
 IPFと診断された患者さんの抗線維化薬開始時のデータを用いて、栄養状態の評価を行いました。栄養評価は体重と血清アルブミン値からなる栄養指標(GNRI: Geriatric Nutritional Risk Index)を用いて行いました。
 本研究の結果から、抗線維化薬の治療を行うIPF患者さんでは、栄養評価が重要なことが示されました。すなわち「痩せない」ことが、抗線維化薬の副作用軽減や継続率の改善につながり得ること、加えて疾患進行の抑制にも関連する可能性が示されました。「痩せない」ために、適切な栄養評価と栄養不良の改善を目指すことが非常に重要なことと考えられます。


 この研究成果は、アジア太平洋呼吸器学会雑誌「Respirology」に日本時間5月24日に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Geriatric Nutritional Risk Index is a Predictor of Tolerability of Antifibrotic Therapy and Mortality Risk in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis
DOI: 10.1111/resp.14523.

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