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国際学術誌「Diagnostics」オンライン版に研究成果が公表されました

2021年07月09日

消化管に沈着した薬を元素分析法で正確に診断

 本学医学部(大石真子さん(医学部医学科4年生))、同ナノスーツ開発研究部(河崎秀陽部長、針山孝彦特命研究教授)らは、新たな手法で高カリウム血症の治療薬である血清カリウム抑制剤(陽イオン交換樹脂製剤)の消化管沈着症例を簡便かつ正確に診断できることを明らかにしました。
 血清カリウム抑制剤は血液中のカリウムを減らす薬剤として腎不全患者に頻用されますが、まれに副作用として便秘、腸閉塞、大腸潰瘍、腸管穿孔が起きることが知られています。病理診断時における正確で早期の発見法の確立は、服薬中止を促すことにつながり、より重大な副作用を防ぐことができます。
 大石さんは、基礎配属(学生を研究室に配属し研究に触れ親しむ期間)をきっかけに、その期間の後も研究を続け、世界ではじめて血清カリウム抑制剤沈着症をナノスーツ・元素分析法を利用して同定しました。

 この研究成果は、スイスMDPI社の国際学術誌「Diagnostics」オンライン版に、6月30日に公表されました。

論文情報

論文タイトル:

Diagnosis of Ion-Exchange Resin Depositions in Paraffin Sections Using Corrective Light and Electron Microscopy-NanoSuit Method

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