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米国心臓協会の学術雑誌に研究成果が公表されました

 本研究は、本学の細胞分子解剖学講座佐藤智仁特任助教、瀬藤光利教授、理化学研究所生命科学研究センターメタボローム研究チーム、持田製薬株式会社、地方独立行政法人大阪産業技術研究所ナノマテリアル研究室と共同で行ったものです。
 魚油で知られるオメガ3 系脂肪酸(注1) のEPA(エイコサペンタエン酸) やDHA(ドコサヘキサエン酸)が、抗動脈硬化作用を持つことや、動脈硬化のプラークに集積することは過去に報告されていますが、どのようなプラークに取り込まれやすいかについては不明なままでした。
 今回、動脈硬化モデルマウスに経口投与したEPAが、線維性被膜の厚いプラークに比べ、薄いプラークに優先的に取り込まれることを見出しました。
 今回の発見は、被膜の薄いプラークを有する患者を対象として、早期にEPA による治療介入を行うことで、プラーク破綻、心筋梗塞の発生率を抑えることができる可能性を示唆しており、創薬研究や被膜の薄いプラークを有する患者群を対象とした臨床研究などへ発展することが期待されます。

 この成果は、米国心臓協会 (American Heart Association: AHA)の学術雑誌「Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology」に8月1日に掲載されました。


線維性被膜が薄いプラークへのEPAの優先的な取り込み
~魚油の抗動脈硬化作用の解明に貢献~


(注1)オメガ3 系脂肪酸:構造上、末端のメチル基より3 番目の炭素に二重結合があることから、オメガ3 系脂肪酸とよばれるEPA、DHA、α-リノレン酸などの脂肪酸は、魚貝類や海藻類に多く含まれる。炎症や血栓、動脈硬化を抑制することで知られている。