国立大学法人 浜松医科大学

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学長メッセージ

今野学長

 本学の基盤は「建学の理念」にあることは論を俟ちません。複雑化、専門化が顕著な現代の医療でも、聊かも揺るがない高邁な精神を謳った理念であり、我々大学運営にあたるものは常に指針とすべきであると思います。
 法人化以降13年間の本学の運営を概観すると、本学は他の国立医科大学で見られた大学同士の合併には与せず、医科大学として存続する道を選択し、健全な財政を堅持しながら、光医学を中心とした研究に集中的に資源を投入することで、本学の独自性を担保してきました。高い国家試験合格率を維持しながら、地域の医療に貢献する優れた医師・看護師を養成し、独創性のある研究を展開し、「強み」としての産学連携を推進してきました。これまでの実績を基に本学をさらに発展・深化させるためにInstitutional Researchに基づいた多方面にわたる組織改革を実践中です。
 いわば「教育の憲法」ともいえるディプロマポリシーを改訂しました。このディプロマポリシーと新たなガイドラインに基づいたアドミッションポリシー、さらに具体的な教育指針であるカリキュラムポリシーの3つのポリシーを一体として教育体制を構築しています。「自ら学び、問題・課題を抽出し、解決する能力」、「医療人としての教養と倫理、コミュニケーション力」、「探究心、国際性」を重視しています。また、海外から大学院生に来てもらうために奨学金制度を新設し、海外留学生の支援体制を整えました。また、海外の学術協定校等で臨床実習をする本学の学生も増えていますが、協定校との関係を実質化し、海外留学生の増加による国際化の促進に繋げたいと思っています。さらに、医療人として必須と言える実践的英語能力を付けるため、英語力測定試験を受験する機会を設けます。
 加えて、臨床実習、クリニカルクラークシップ、初期研修、専門医研修と卒前・卒後のシームレスな教育体制を構築するために、昨年7月に卒後教育センターを開設しました。このような新体制下で、常に最新の知識と技術の修得に務め、課題を抽出し解決できる能力を備えた、国際感覚のある善き医療人・研究者を育成したいと考えています。
 本学の「強み」は光医学研究と産学連携にあります。昨年、光尖端医学教育研究センターを設置し、フォトニクス医学研究部に加え、医用動物資源支援部、先進機器共用推進部、産学官連携推進部が一緒になり、ワンストップ化したことで、効率的、実質的な運営が可能となりました。このセンター設立とともに、医工連携拠点棟(iMec)が本年度中に竣工し、産学が協働し産学連携活動や人材流動化を促進する環境の整備を行うことが可能となりました。このiMecに加えて、基礎臨床研究棟の大改修工事、さらに大学独自で建設する新研究棟と、合わせて3つの新築・改修工事を本年4月から開始しています。
 診療の指針は明確で、「医療安全を最優先とした高度で良質な医療の提供」です。新進気鋭の実力のある若い教授が増え、最先端診療が安全に行われており、結果的に患者さんの増加に繋がっています。経営は引き続き安定しており、新たな人材の採用、医療機器の購入が可能となっています。本学の後期研修者はこれまで60人台で推移していましたが、平成28年度は82人、平成29年度は94人と右肩上がりで増えています。行政との連携も良好で、「今後は浜松医大と静岡県が二人三脚で静岡県の医療を担う」という共通の理解が得られています。今年6月、本学に開所するふじのくに女性医師支援センターは県の中核施設と位置付けられ、女性医師が働きやすい環境を整え、支援していきます。県内にある医療機関の病院長・事業管理者は本学関係者が増加中で、新たな地域医療構想に基づいた病院の機能分化や集約化に寄与することが期待されます。
 さらに、「健康寿命日本一」であるこの地域の「強み」を生かし、各種データーベースを活用し、予防医学及び検診体制を含めた健康社会実現のために必要なシステムの構築と研究シーズ発掘を目指し、予防医学面でも地域貢献を進めていくつもりです。また「頼りになる災害拠点」も地域貢献における本学の大切なミッションです。今後も大学と病院が一体となって、毎年参加者が増えている地震防災訓練を継続していく方針です。
 単科医科大学であることを「強み」と捉え、医工連携、医薬連携、産学官連携、などの連携を柔軟かつ迅速に展開したいものと思います。「常に変化するという認識が重要である」ことを学長就任時から述べていますが、時代の変化をいち早く捉え、人的財政的支援を適切に行っていく必要がありますが、そのためには財政的な基盤を構築することが必要で、病院収入、競争的資金の増加は当然のことながら、寄附金による基金を昨年から設置し募金活動を始めました。基金は順調に増えており、一定額に到達した時点で、持続的な競争力の獲得、強化のために集中的な支援を行っていきたいと考えています。全ての職員が「チーム浜松医大」の一員として、大学の指針に基づいて職責を果たす中で、自らの夢を持ち、その実現するために努力する、それが結果的に浜松医大の持続的な成長に繋がる、そんな組織でありたいと願っています。


    平成29(2017)年 4月
                            学 長  今 野 弘 之 (Konno Hiroyuki)



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平成29年4月4日    平成29年度入学式告辞.pdf