開学50周年

開学50周年 ロゴ

浜松医科大学は、2024年に開学50周年を迎えます。

地域の皆様と共に
未来を創る浜松医大

本学職員が一丸となり、地域の「知の拠点」として、地域の皆様や地方自治体、産業界、他の教育研究機関と連携し、教育・研究・医療及び社会連携活動を今後も強化して参ります。

1 社会・地域の未来を担う医療人養成

高度な能力を備えた専門性の高い医師、看護師を育成し、他職種と連携しながら患者さんの意思を尊重した最善の医療を提供できる医療人を育成します。加えて、研究熱心で未知の生命現象の解明や疾患の克服等につながる重要な研究成果を世界に発信できる独創的な医学・看護学研究者を養成します。

社会・地域の未来を担う医療人養成
  • 学修成果基盤型教育への変換
  • DXを活用したアクティブラーニングの推進
  • 令和4年度に設置した次世代創造医工情報教育センターによるアントレプレナーシップ教育
  • 看護学専攻博士後期課程を令和4年度に設置し、大学院教育の充実
  • 国際化推進センターと英語担当教員の連携による英語教育の充実
  • 45年以上経過し老朽化した講義棟など学修環境の整備

2 基礎と臨床が一体となった研究の促進

世界のトップレベルの研究拠点として、本学が得意としている光を用いた医学研究を更に発展させていくために、新たに「光医学総合研究所(仮称)」を設置します。
この研究所の特徴は、病気の原因や病気になるしくみを調べる基礎研究と、実際の患者さんを対象とした臨床研究とを一体化して行うことです。それぞれの分野における専門的な知識を持った研究者が、同じ研究所の中でチームを組んで研究を進めます。
特に力を入れていくのが、脳やこころに関する病気です。認知症、アルツハイマー病、自閉症、躁うつ病など、現代社会における重要な課題となっている病気の解明に取り組みます。

基礎と臨床が一体となった研究の促進
  • 「光医学総合研究所(仮称)」の設置
  • 先進的な研究機器の導入
  • 研究機器の共同利用の推進
  • 若手研究者への支援・育成

3 安全で高度な医療の提供

メディカルDX(医療のデジタルトランスフォーメーション)を促進します。より安全で高度な先端医療を提供し、医療の質や患者さんの利便性を向上させるとともに、看護師をはじめ、多様なメディカルスタッフの質的向上によるタスクシフトに取り組み、医療従事者にとってもフレンドリーな環境を提供するスマートホスピタルを実現します。

安全で高度な医療の提供
  • 医療従事者の新たな働き方の実践
  • 中・高校生への出張教室、感染対策講義などの開催
  • 院外からの電子カルテ利用体制の構築
  • 安全性・快適性の向上を目指して、先端医療センターの開設、手術支援ロボットの導入
  • 救急・画像診断棟(仮称)を建設し、病院機能を強化
  • 医療センターと連携を深め、自然災害や新興感染症に強く質の高い効率的な医療を持続的に提供

4 産学官金連携体制の強化

病院の現場で求めていること(医療ニーズ)と、ものづくり地域「浜松」の世界に誇る技術力を掛け合わせて新しい医療ビジネスを創出し、健康・医療産業を確⽴していきます。
また、「はままつ医工連携拠点」を中心として、地域の「産(産業界)」「学(大学)」「官(地方自治体)」「金(金融機関)」及び地域医療機関が連携して進めてきた産学官金の取り組みを更に発展させるために、「産学連携実施法人」を⽴ち上げます。この法人は、関連各機関の専門家と協力しながら、企画、研究開発、製品化までの一連の流れを法人自らが行うという点がユニークです。その強みを生かしながら、スピーディでかつ目標達成を重視した産学連携活動を行い、社会変革につながるイノベーションの創出を目指します。

産学官金連携体制の強化
  • 企業等との大型の共同プロジェクトの企画、実施
  • オープンメディカルイノベーションの推進
  • スタートアップ創出支援、地域外スタートアップ誘致
  • 実証事業マネジメント
  • 知財マネジメント、知財権利化支援
スマートホスピタル構想

スマート
ホスピタル構想
患者さんに寄り添う医療を目指して

診療のスマート化

スマート手術室での
先端医療

さまざまな医療機器の情報を統合し、医師やスタッフが手術の進行や患者様の状況をリアルタイムで把握しながら治療を進めることができます。

AIを用いた診断支援

人工知能(AI)を用いた診断・治療支援を行うプログラムを利用して診療を行うことができます。

ビックデータを用いた
オーダーメード治療

データ活用で質の高い公平な医療提供が可能になります。情報を利用して、患者様個人に最適な治療方法を計画することができます。

外来診療のスマート化

受付不要

受付不要

電子会計

電子会計

顔認証

窓口で保険証を提示する必要がなく、非接触で受付が完了するため、感染症対策としての効果も期待されます。

スマホ予約

診療状況もWebで確認できるので、待合室の人数も最小限になり、患者様の来院が平準化されます。

院内移動のスマート化

自動医療資材物流

自動運転車椅子

電動アシストストレッチャー

病棟診療のスマート化

スマートグラスによる
情報共有

スマートグラスは目元にあるディスプレイに必要な情報が表示されるので、ハンズフリーで情報取得や会話を行うことができます。現場の負担軽減や業務効率化に繋がります。

ウエラブルデバイスに
よるモニタリング

常時インターネットにつながったデバイスを患者様が身につけることで、体温・血圧などの生体データを詳細に収集、診断・治療の正確性が確保できます。

介護ロボットによるケア

医療現場でのルーチンワークをロボットに任せていけば、医師や看護師はより患者様の治療に専念できるようになります。

大学の歴史

開学10・20・30・40周年記念誌より抜粋して掲載しました。

創設期
昭和49(1974)年6月~

昭和40年前後から、次第に医師不足の声が大きくなり、国立大学医学部の定員増や私立医大の新設が図られるようになりました。そして旭川、山形、愛媛に医科大学・医学部の新設の準備に入った昭和47年頃から、無医大県解消計画として、浜松医科大学は、その計画の一環として昭和49年6月7日に正式に設置されました。
設置場所は、用地の形状及び広さと、関連教育病院の整備状況の関係等から、浜松に決定されました。
名称については、文部省では大学の名称は都道府県名を用いることを原則としていましたが、静岡医科大学とすると都市名の静岡市と混同される恐れがあるためこれを避け、所在都市名を例外的にとって浜松医科大学となりました。

校舎が未完成であったので、布橋にある県立女子短期大学の旧校舎を拝借して開学しました。
昭和49年7月4日、合格者101名を迎えて入学式を行いました。

医師養成のために中心となる教育機関として、大学発足当時から示した本学の目標は、医学教育、研究、診療の三つの柱によって達成されるものとしていました。
医学概論で医道、医の倫理を説き、修学期間の6年を一貫する新たな医学教育システムいわゆる「くさび型」方式を確立しました。

成長期
昭和59(1984)年6月~

新設医大と甘えた時代は終わり、この間に、早急な少産・高齢化、疾病構造の変化、インフォームドコンセントに代表される人間尊重の医療、体外受精・臓器移植・遺伝子治療など高度先進医療とそれを巡る倫理問題、学会認定医・専門医制度の普及、医師の生涯学習の強化、医師数急増など目覚ましい変革が医学・医療の分野に起こりました。
このような状況の中で、一般社会から医学・医療に対する要求や批判も厳しくなりました。
国際化の進展により発展途上国への医学・医療で貢献できる人材の養成や留学生の受入れが重視されてきました。
本学点検評価委員会主導の大学構成員の自由な意見交換を重ね、教育、研究、診療等全般に亘る活動の点検・評価が精力的に行われました。

発展期
平成6(1994)年6月~

開かれた大学を目指して、医の倫理委員会、治験審査委員会、組換えDNA実験安全委員会、ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会、動物実験委員会など外部の有識者を迎えて開催し、多くの研究・治療方法などを審査してきました。

情報公開の法制化により、透明度の高い大学を目指して、種々の広報誌を発行し、ホームページ上でも教員総覧などを掲載し何人も利用できるようにして情報提供に努めました。

平成9年頃から国立大学のあり方について検討が始められ、平成11年4月には国による財政措置を前提とした独立行政法人化制度の導入方針が示されたことを機に、大学の自主性を尊重しつつ大学改革をするため国立大学の法人化を検討する旨が閣議決定されました。
大学の教育研究の特性に十分配慮し、国立大学に相応しい法人の具体的な仕組みについて定めた国立大学法人法案が国会に提出され、平成15年7月に成立しました。

法人化
平成16(2004)年6月~

平成16年4月1日から、法人化され、従来の「国」が設置者となって運営する国立大学「浜松医科大学」から「国立大学法人浜松医科大学」が設置者となって運営する「浜松医科大学」に変わりました。

30年以上経た施設、設備、そして規則、規定等も無我夢中ですべて見直しました。文部科学省は大学改革、機能強化の必要性を説き、大学はミッションの再定義を行い、法人化以後ずっと嵐が吹き捲くっている感じがしました。そんな中で本学は施設、設備などを着々と将来のために投資する考えで整備を進めました。法人化以後10年間は、次の20年のための基礎づくりであり、コツコツ頑張っていけば今の本学は継続性のある発展を望めると考えました。

学長のリーダーシップの下、静岡県内の中核医療を担う医師、地域のニーズの高い専門医の養成や国際的視点を持って地域医療に貢献できる看護専門職の養成、光技術を用いた特色ある基礎的研究・臨床研究推進、学生の留学支援、産学官の地域間連携の推進、年俸制の導入、学長補佐体制の整備等に取り組みました。

変革期
平成26(2014)年6月~

平成26年度から入試改革と共に教学改革を進めてきました。
入試においては、個別入試の比重を高め、面接にプレゼンテーションを実施し、「記憶力」から「論理的思考力、判断力、表現力」へという国の方向性を先取りしてきました。学部教育においては、令和3年度に抜本的な医学科カリキュラム改革を実施しました。この新カリキュラムでは、豊かな人間性と高い倫理観に基づく共感力、コミュニケーション力等を身に付けるため、倫理学と心理学等の行動科学の修学を学部教育全般に渡って行います。さらに、国際性の観点だけではなく、異文化や人種等の多様性の理解に必須である英語の修学にも焦点を当てています。

平成31年3月に国立大学法人静岡大学、国立大学法人浜松医科大学、両法人の統合(新法人設立)と両法人が設置している「静岡大学」「浜松医科大学」を静岡地区大学、浜松地区大学の2大学に再編することについて、合意書を締結しました。浜松に創設する医学・工学・情報学の3学部を有する新たな大学は、独創的な医療機器の開発や医療システムの構築、さらにはデータサイエンスを活用した予防医学及び検診体制、AIを活用した救急・遠隔医療などSociety 5.0における医療の在り方を提案できると考えています。

令和2年初期から新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、社会・経済に極めて深刻な影響を及ぼしました。本学はいち早く感染予防対策を徹底し、全ての職員、学生が高い防疫意識を持って行動しており、教育や診療など、地域医療の中核としての責務を果たすことができています。

昭和50年5月撮影
昭和50年5月撮影
写真中央にある講義実習棟は、大学敷地内にある唯一の建物です。
昭和51年頃
昭和51年頃
福利施設棟、体育館、基礎臨床研究棟が竣工し、附属病院を建設中です。
昭和56年頃
昭和56年頃
令和5年1月撮影
令和5年1月撮影
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