静岡リウマチネットワーク

2019年3月：基本理念「患者様には常に優しく、笑顔を絶やさない」～小早川整形リウマチクリニック～

　2018年4月1日に小早川整形リウマチクリニックを開院させていただきました。
開業の地である、静岡県袋井市は、人口約8万3千人の街で、遠州三山と呼ばれる、法多山、油山寺、可睡斎などが有名です。また、毎年、夏に行われる遠州ふくろい花火大会は、2万5千発の花火が打ち上げられその規模・質ともに全国に誇れる素晴らしいものであります。
　クリニックの外観は、白と灰色、黒を基調とした、モダンなデザインとしました。また、受付待合には、患者様にも楽しんでいただけるように、大きな水槽を設置しました。
天井高の230平米の広いリハビリ室や和テイストの中庭など、患者様が快適に過ごせる空間作りにこだわりました。高齢化かつ車社会である本地域であるため、駐車場のスペースも通常2.5ｍの所、車幅2.7mとして広くし、台数も70台以上停められるようにしました。
　開業にあたって、電子カルテが普及する昨今、医師は本来の業務である、患者様の声を聴く、患者様に触れるという行為が少なくなっている傾向があると感じておりました。
　当クリニックでは、医療専門事務によるカルテ代行入力システムや医師が診察室を移動して、患者様の入退室に時間を取られる事なく診療できるため、医師はなるべく電子カルテではなく、患者様に触れながら、効率よく診察が可能となっております。
　また、特徴としては、医師3名にて診療にあたっている事、MRI(1.5T)や超音波機器、採血検査機器、全身型骨密度測定器などの医療設備が整っている事が挙げられます。
　一般整形外科の他に、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ整形に力を入れております。
　関節リウマチ(RA)は、診断・治療ともに入り口を間違ってしまうと患者様にとって不幸な結果をもたらしてしまう疾患です。以前は、有効な治療法も少なく、感染症へのリスクマネージメントもされないまま診療が行われておりました。現在では、アンカードラッグであるMTXをはじめ、biological DMARDs（俗にいう生物学的製剤）などの登場により、RA治療は劇的に変化したと同時にその使い方、リスクマネージメントがとても重要となってきております。薬物投与前には、必ず、肝炎や結核、間質性肺炎の除外が必要であり、当院では、必ず感染症のcheckと胸部CTまで確認してから治療を開始しております。院内にて、採血検査機器も導入しているため、約10分程度で、血算・生化学の検査結果がわかるので、関節リウマチ治療を行う上で重要な副作用のcheckなどをリアルタイムのデータを見て判断する事ができます。関節リウマチは、早期に疾患活動性を抑え込まないと不可逆的な骨破壊を生じてしまう事がわかっており、治療にも専門的な知識が必要な疾患となっております。
　また、骨粗鬆症は、診断も治療もまだまだこの地域は遅れております。診断基準もガイドラインにて明記されておりますが、まだまだ未治療にて、骨折後に骨粗鬆症が発覚するケースが大半を占めております。また、治療面においても、漫然とビスフォスフォネートやビタミンD製剤が使用されている傾向があり、特に、ビスフォスフォネート製剤の長期使用による、非定型骨折のリスクの上昇や顎骨壊死に関する誤った認識が広く浸透してしまっており、患者様に不利益な結果をもたらしてしまうことも散見されます。骨粗鬆症治療は、現在、デノスマブやPTH製剤、さらに、抗スクレロスチン製剤であるロモソズマブが登場し、患者さんの病態にそった薬剤選択が必要となってきます。今後の骨粗鬆症治療は、DXA（腰椎・股関節）のある施設、骨粗鬆症マネージャー、骨粗鬆症認定医のいる施設にての治療が望ましいと思われます。
　最後となりますが、診療の中では、「患者様には常に優しく、笑顔を絶やさない」をモットーにこれからも診療にあったていく所存でございます。
静岡県の医療のレベルアップに少しでも貢献できるように、日々勉強、努力を惜しまず、患者firstの治療を行って参ります。
何卒よろしくお願い申し上げます。（文責：小早川知範）

小早川整形リウマチクリニック
整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科
〒437-0061 　袋井市久能1969
TEL:0538-43-5800
ホームページ　https://www.kobayakawa.clinic

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