静岡リウマチネットワーク
 

アメリカリウマチ学会発表のリウマチ性疾患に罹患している患者さんにおける新型コロナウイルス感染症の対応に関する情報

【一般的な推奨】
1、ステロイドは、リウマチ性疾患に対する最少必要量とする
2、コロナウイルスの感染または感染の疑いがある場合において、ステロイドは急に中止すべきではない
3、必要な場合、降圧薬を続けること

【新型コロナウイルス感染症がない場合の推奨】
1、ヒドロキシクロロキン、サルファサラジン、メトトレキサート、レフルノミド、それら以外の免疫抑制薬、生物学的製剤、JAK阻害薬、消炎鎮痛薬は続けても良い
2、デノスマブも投与可能であり、最大8ヶ月毎に延長可能である
3、重篤な臓器障害の既往のある患者さんでは、免疫抑制薬は続けるべきである

【全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さん】
1、新規に診断された患者さんでは、ヒドロキシクロロキンを始めるべきである
2、妊娠している患者さんにおいても、ヒドロキシクロロキンは続けるべきである
3、適応がある場合、ベリムマブは投与して良い

【新型コロナウイルス感染症がない新規発症の活動性関節炎症例】
1、抗リウマチ薬は続けるべきである
2、IL-6阻害薬で治療がうまくいっている患者さんは、そのまま同薬剤を続けるべきである
3、中から高疾患活動性の患者さんは、生物学的製剤を始めても良い
4、必要な場合、少量のステロイド(プレドニゾロン10mg/日以下)または消炎鎮痛薬を用いても良い

【新型コロナウイルス感染症がない新規発症の活動性関節炎以外の症例】
1、重篤な臓器障害を持つ場合、高用量のステロイドまたは免疫抑制薬を投与しても良い
2、新規に診断されたシェーグレン症候群患者さんの場合、ヒドロキシクロロキンは投与すべきではない

【新型コロナウイルス感染が疑われるが、症状のない患者さん】
1、ヒドロキシクロロキン、サルファサラジン、消炎鎮痛薬は続けても良い
2、免疫抑制薬、IL-6阻害薬以外の生物学的製剤、JAK阻害薬はコロナウイルス検査結果が判明するまで一時的に休薬するか、2週間程度休薬する
3、状況により、IL-6阻害薬は継続しても良い

【新型コロナウイルス感染が考えられる患者さん】
1、ヒドロキシクロロキンは継続しても良い
2、サルファサラジン、メトトレキサート、レフルノミド、免疫抑制薬、IL-6阻害薬以外の生物学的製剤、JAK阻害薬は中止すべきである
3、状況により、IL-6阻害薬は継続しても良い

〒431-3192 静岡県浜松市東区半田山1-20-1
浜松医科大学第三内科内
TEL:053-435-1211(9:00〜16:30) FAX:053-435-1211(24時間)
e-mail:srn@hama-med.ac.jp
© Shizuoka rheumatism network. All rights reserved


プライバシーポリシー