浜松医科大学医学部附属病院

診療科案内

肝・胆・膵外科

科の責任者と概要

坂口孝宣

診療責任者 坂口孝宣 准教授


   日本肝胆膵外科学会高度技能医制度における指導医1名のもと、日本肝胆膵外科学会高度技能医修練施設Bの認定を取得しております。

 6名の消化器外科専門医を中心に肝臓・胆道・膵臓および副腎の良悪性疾患の診断と治療を行っています。肝細胞癌に対しては切除を治療の基本としていますが、肝機能低下例では機能に見合った治療法(ラジオ波・マイクロ波腫瘍焼灼術、肝動脈塞栓術、化学療法など)を選択して施行しています。 大腸癌肝転移には肝切除術に加え、再発予防のための化学療法の導入や再発例に対する再肝切除術を積極的に行っています。進行胆道癌(胆嚢癌・胆管癌)や膵癌の治療にはリンパ節郭清を伴う拡大肝葉切除術や膵頭十二指腸切除術、血管合併切除・再建術、術後補助化学療法を取り入れています。

 また、肝臓の足側表面にある小さめの肝腫瘍や膵体尾部にある良性・低悪性度腫瘍には平成24年より腹腔鏡下手術を行っております。

 このように癌治療に際しては、患者さんの生活の質(QOL)を損なうことなく、癌の根治をめざした治療を心がけて行っております。良性疾患である胆嚢結石症に対しては、腹腔鏡下手術により創痛軽減や早期退院を可能にしています。

診断・検査・治療について

 肝腫瘍の治療法は腫瘍の広がりと肝機能の両者を十分に考慮して決める必要があります。腹部超音波検査、MR検査に加え、血管造影下CT検査により腫瘍の部位や個数を詳細に検討し、画像解析コンピュータソフトを用いた肝切除前シミュレーションを行った上で治療を行っています。

 胆道癌や膵癌では切除の可能性や血行再建の必要性を調べるため、CTやMRIの解析に加え、血管、腫瘍、胆管・膵管、膵実質との位置関係を立体的に把握するための画像解析を行って、安全な手術を目指しています。

このような詳細な診断に基づいて外科治療を行うことにより、肝細胞癌60%、肝内胆管癌28%、大腸癌肝転移50%、早期胆嚢癌100%、StageII-IV胆嚢癌75-13%、十二指腸乳頭部癌81%の術後5年生存率が得られています。

 また、診断や治療方針などに関するセカンドオピニオンの相談も随時お受けしております。

〔得意とする診断治療〕

  1. 肝胆道膵癌切除術:肝切除術(血行再建を含む)、膵頭十二指腸切除術、膵全摘術、膵体尾部切除術、肝腫瘍焼灼術(ラジオ波、マイクロ波)など。外科治療後の成績:原発性肝癌(肝細胞癌:5生率60%、肝内胆管癌:5生率28%)、転移性肝癌(5生率50%)、胆嚢癌(5生率: Stage I: 100%、StageII: 75%、 Stage III: 44%、Stage IV: 13%)、胆管癌(肝門部:5生率36%)、膵管癌(5生率16%)、十二指腸乳頭部癌(5生率81%)。
  2. 肝内結石症、胆嚢結石症、総胆管結石症、膵胆管合流異常症、副腎腫瘍に対する治療:胆嚢摘出術(腹腔鏡下、開腹)、総胆管切開、胆道内視鏡、肝外胆管切除・胆道再建術、副腎摘除術など。
  3. 特殊な治療法:胆管癌に対する光線力学的治療法

主な対象疾患

  1. 原発性肝癌【肝細胞癌、肝内胆管癌】 (げんぱつせいかんがん)
  2. 転移性肝癌 (てんいせいかんがん)
  3. 胆道癌【胆嚢癌、胆管癌】(たんどうがん)
  4. 膵癌、膵腫瘍 (すいがん、すいしゅよう)
  5. 十二指腸乳頭部癌(じゅうにしちょうにゅうとうぶがん)
  6. 肝内結石症、総胆管結石症、胆嚢結石症、胆嚢ポリープ
  7. 総胆管拡張症、膵胆管合流異常症
  8. 急性膵炎、慢性膵炎(きゅうせいすいえん、まんせいすいえん)
  9. 脾疾患【門脈圧亢進症、血液疾患】(ひしっかん)
  10. 副腎腫瘍 (ふくじんしゅよう)

施設認定

  • 日本外科学会
  • 日本消化器外科学会
  • 日本消化器病学会
  • 日本肝胆膵外科学会
  • 日本胆道学会
  • 日本肝臓学会