浜松医科大学 NEWSLETTER 2025.10(Vol.52 No.1)
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介紹14NEWSLETTERどんな研究をしていますか?どんな活動をしていますか?他の講座にはない特徴を教えてください。他の講座にはない特徴を教えてください。集合写真(2025年4月)集合写真医療と介護のシンポジウムにて-吉野特任教授皮膚免疫・炎症病態解析例静岡県医療支援ネットワーク協議会代表者会にて地域医療を育む県内の住民団体と最先端 外部放射線治療装置の前にて-矢田特任講師Introduction皮膚は、さまざまな生命現象が観察できるユニークな臓器であり、それを肉眼で直接見ることができるのが最大の特徴です。研究テーマの設定は個々の自由を尊重していますが、臨床医としての視点を重視し、日々の診療の中で生じる素朴な疑問を起点に、新しい治療法や診断技術の開発につながる研究を推奨しています。こうした臨床と研究の循環を通じて新しい医学を創造できるよう、教室員一同、日々努力を重ねています。皮膚科学講座では、皮膚の免疫・炎症性疾患の病態解明を中心に研究を進めています。主な対象は、アトピー性皮膚炎、乾癬、脱毛症、皮膚悪性腫瘍などであり、動物モデル、ヒト検体解析、臨床データをフルに活用しながら、世界初の発見や社会実装につながる成果を目指して、日々熱心に研究に取り組んでいます。近年では、テクノロジーの進歩により、少量のヒト検体から膨大な情報が得られるようになっており、新しい技術の積極的な導入にも力を入れています。また、研究成果を社会に還元することを念 頭 に 、企 業との連 携・共 同 研 究 にも積極的に取り組んでいます。地域医療学講座は、2007年に中部電力の寄附により設立されました。静岡県は人口10万人あたりの医師数が全国平均を大きく下回っており、特に地域間の格差が大きいことが課題となっています。浜松市や静岡市などの医療圏では全国平均に近い水準を確保していますが、県内のおよそ半数の二次医療圏では全国平均の6〜7割程度にとどまり、深刻な医師不足と地域偏在に直面しています。当講座では、地域住民・行政・医療機関が連携できる体制づくりを重視し、住民団体との協働や地域住民を対象としたシンポジウム・研修会の開催支援、さらには他地域への活動の波及など、多様な取り組みを進めてきました。今後も地域医療を守り・支える活動の輪を広げてまいります。静岡県には浜岡原子力発電所があることから、災害医療、特に原子力災害医療の整備も重要な課題となっております。本学医学部附属病院は県立総合病院とともに原子力災害拠点病院に指定され、当講座は、原発から半径約30km圏内の原子力災害協力機関と連携し、訓練支援に取り組んでいます。当講座は、地域医療の安全性向上と災害時の迅速な医療支援体制の構築を目指しています。皮膚科学 講 座地域医療 学 講座(寄 附講座)講座・研究室 Department ・ Laboratory

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