浜松医科大学 NEWSLETTER 2025.10(Vol.52 No.1)
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10NEWSLETTER地域連携先端医療学講座(寄附講座) 特任教授大澤 恵眼科学講座 准教授彦谷 明子基礎看護学講座 准教授三浦 友理子血液浄化療法部 准教授磯部 伸介2025年4月1日付けで地域連携先端医療学講座の特任教授を拝命いたしました。私は、1993年に本学を卒業し、第一内科に入局し消化器内科の一員として県内関連病院で研鑽を積みました。2000年以降は附属病院で消化器内科の臨床・研究・教育に携わり、学位取得後は光学医療診療部の専任医師となり内視鏡部門の運営に尽力してまいりました。専門領域としては早期消化管癌の内視鏡的粘膜下層剥離術や光線力学的療法(PDT)などの低侵襲内視鏡治療、カプセル内視鏡やバルーン内視鏡による小腸疾患の内視鏡診療に力を入れてきました。この度、御前崎市からのご寄附により地域医療と先端医療の推進を目的とする新たな講座が開設されました。光医学と内視鏡機器の進歩は著しく、早期癌の早期診断、低侵襲治療の開発にさらなる道を切り開くことでしょう。人工知能(AI)診断支援の開発も進み、静岡県地域医療の質向上、均てん化、医師の負担軽減などに貢献することが期待されます。先端医療と地域医療のさらなる発展に貢献したいと思っております。今後ともご指導およびご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。【専門分野】眼科学2025年4月1日付けで眼科学講座の准教授を拝命いたしました。私は、2001年に本学を卒業し、同年本講座へ入局いたしました。2005年から斜視、弱視、小児眼科を専門とした臨床、研究を開始し、博士号を取得後、半年間米国インディアナ大学眼科へ留学いたしました。2009年からは本講座の助教、講師、病院准教授を務めてまいりました。難治性の斜視治療を行っている眼科施設は減少傾向にあり、その分専門施設に症例が集まっております。本講座の前准教授・病院教授の佐藤美保先生が2002年に赴任されてからは、多くの斜視、弱視、小児眼科の症例を治療し、国内外から眼科医の研修を受け入れてきました。引き続きこの分野の実績を積んでいけるよう努力いたします。斜視や小児眼科の診療にあたっては、これまでにも関連する多くの診療科の先生方と連携し、貴重なご助力を賜りながら進めてまいりました。これまでの知識と経験を活かしつつ、本講座から地域により良い医療を届けられるよう尽力いたしますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。【専門分野】看護教育学2025年4月1日付けで基礎看護学講座の准教授に就任いたしました。私は、2012年に聖路加国際大学院博士後期課程を修了後、同大学院において看護教育学領域の助教、講師、准教授を務めてまいりました。前任校では、臨床に軸足を置く看護学教育のプロフェッショナル、クリニカル・ナース・エデュケーター(CNE)の修士課程での教育を10年ほど担当しておりました。このたび、浜松医科大学に本コースが開設されることを受け、感謝の念とともに遠州の地に赴任した次第です。5月からは医学教育推進センターとの兼務が許され、医学教育の構造を学び、看護学教育への有意義なヒントをいただいております。研究活動においては、生涯学習支援や、看護学生から臨床看護師への「臨床判断」の移行支援に取り組んでまいりました。静岡県の看護職需給率は9割程度にとどまっており、2040年にむけ地域医療を直接支える看護職の不足やリタイア後の看護職の活用が課題となっています。これまでの教育研究で培った経験を活かし、浜松の看護職が個々の強みを最大限に活かし、地域医療に貢献できるよう、人材育成と働きやすい環境づくりに寄与する研究を行っていく所存です。【専門分野】腎臓内科学、透析、腎移植2025年4月1日付けで血液浄化療法部部長・准教授を拝命いたしました。私は2004年に本学卒業後、現在の臨床研修医制度1期生として当院臨床研修医として医師人生をスタートしました。2年間の研修終了後、内科学第一講座に入局し腎臓内科医として研鑽を積んでまいりました。腎疾患に対する治療の進歩により腎不全の進行は遅らせることができるようになりましたが、残念ながら末期腎不全を改善させる治療はいまだにありません。腎代替療法は機能を失った腎臓の代わりをする治療であり、透析(腹膜透析、血液透析)と腎移植があります。血液浄化療法部では透析の導入、腎代替療法を要する患者の急性期疾患治療時の透析療法を多くの診療科の先生方と協力し取り組ませていただいています。透析以外にも免疫疾患、炎症性腸疾患、末梢動脈疾患、血液腫瘍領域などで体外循環を用いたさまざまな治療が進歩し、これらの管理も担っています。今後も主治医チームと協力し、安全に血液浄化療法を行う体制を維持するよう尽力してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

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