浜松医科大学 NEWSLETTER 2022.10(Vol.49 No.1)
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NEWSLETTER表紙の写真今野学長(右から3番目)と次世代創造医工情報教育センターメンバー令和4年5月撮影アントレプレナーシップは、日本語では「起業家精神」と訳されます。日本ではベンチャー企業等の起業が欧米に比べて極端に少ないこともあり、近年、大学教育においてもアントレプレナーシップが頻繁に言及されるようになり、多くの大学の経済学部や工学部などでアントレプレナーシップ教育が開始されています。本学は、日本の医学部/医科大学でアントレプレナーシップ教育を行う、おそらくはじめての組織となります。しかしながら、卒業後は国家試験を受験し、医療人となり、臨床現場で研修を積んで、専門性を身につけていくというコースがほぼ定まっている医学部生に、なぜ「起業家精神」が必要なのか、と考える方も多いかもしれません。しかし、我々が考えるアントレプレナーシップは、社会や医療の中で生じる様々な問題点に対して、イノベーションの創出を通して果敢にチャレンジしていく能力を獲得し、その解決に向かって実践すること、それこそがアントレプレナーシップであると考えています。イノベーションの創出というと、これまたなにか難しいことのように思えますが、問題点を解決するために、新しい視点から様々な工夫をすること、そのすべてがイノベーションとなります。このように考えると、アントレプレナーシップは、あらゆる医療人にとってきわめて重要な能力の一つであり、特に、超高齢者が増加するとともに人口は減少していく本邦において、社会保障制度の維持等の様々な問題を抱える医療業界においてこそ、アントレプレナーシップ教育が重要になると思っています。Nx-CECでは、学生/大学/病院発ベンチャーの実現促進、Well-beingに資する機器やアプリケーション等の研究・開発を進め、社会ニーズも踏まえた地方創生への貢献にも繋がる先進的な取組を実施します。今年度、既に1年次生に対して、地域のスタートアップ企業の代表や医師起業家を講師に招いての講義を含めた全6コマのアントレプレナーシップ教育を実施し、来年度以降は2年次生、3年次生へと対象を拡大し継続的な教育を予定しています。また講義だけではなく、地域ベンチャー企業へのインターンシップや、学生を対象としたピッチコンテスト(アイデアビジネスコンテスト)の実施など、医学教育とアントレプレナーシップ教育を複合的に組み合わせた、他に類を見ない先進的な医学教育により、新たな価値創造に取り組む姿勢や発想・能力を持った医療人を育成していきます。大学ニュース卒業生は今213-20●各種行事 ······································································· 13-14●サークル活動の記録 ·························································· 15●サークル紹介 ······································································· 16●国家試験合格状況 ····························································· 17●第116回医師国家試験大学別合格状況 ···························· 17●令和4年度入学者選抜試験実施状況 ······························ 18●令和3年度卒業生・修了生の進路状況 ······························· 19●留学生の紹介 ····································································· 2021-22●子どもの痛みに寄り添う医療を目指して ······························· 21●大学教員として······································································ 22アントレプレナーシップ部門

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