浜松医科大学 NEWSLETTER 2022.10(Vol.49 No.1)
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9NEWSLETTERどんな研究をしていますか?どんな研究をしていますか?他の講座にはない特徴を教えてください他の講座にはない特徴を教えてください動物を用いる基礎研究が中心ですが、それだけではなく、サイクロトロン棟では病院でPET検査に使用する放射性医薬品であるFDGを製造・調製し、病院に出荷したり、既存あるいは新しく開発したPET用イメージングプローブを用いた臨床研究も臨床各科と共同して進めています。このように、新しいPET用イメージングプローブをデザインして開発し、所期の通りの有効性を確認し、お薬としての安全性を確保した上で、世界で初めての臨床画像を得るところまで、基礎から臨床へ至る一気通貫な研究を遂行しているところが特徴です。IPF診断時の肺IPF増悪時の肺「3D-CTを用いた標準化肺容積解析法」で負担なく、重症度や疾患進行を評価できる!集合写真(令和4(2022)年3月)内科学第二講座は呼吸器内科、内分泌・代謝内科、肝臓内科で構成されています。呼吸器内科ではモデルマウスを用いた喘息や間質性肺炎の病態解析、小細胞肺がんの発がん機序、気道粘液線毛輸送系、肺樹状細胞と新規ワクチン開発などの研究成果を報告しています。内分泌・代謝内科ではクッシング病発症とUSP48遺伝子の体細胞変異による細胞増殖シグナル変化との関連、浜松市における妊娠糖尿病の実態と将来の2型糖尿病発症リスク因子の検討、制御性T細胞の維持に必要な転写因子Foxp3の甲状腺ホルモンによる負の転写制御とバセドウ病発症への関与などを研究しています。肝臓内科ではC型肝炎の線維化や鉄代謝メカニズムの解明や脂肪肝炎の線維化とインテグリンの関連性の検討、原発性胆汁性胆管炎の新規動物モデルの開発などの研究を行っています。当研究室では放射性同位元素(RI)や光を用いて、臓器、組織、分子の生体内での機能を画像で評価するためのイメージングプローブ開発や、様々なイメージングプローブを活用して脳、循環器、腫瘍などいわゆる三大疾患を対象とした病態をインビボ(体を傷つけること無く)で評価するための新規方法論開発や、遺伝子改変や外科手術による疾患モデル動物での応用研究を行っています。また、リポソームなどのナノパーティクルを用いて薬物を生体内の特異的な場所へ送達させる開発研究を進めています。これらにより創薬・創医療機器開発にも貢献しています。専門性が異なる3科が協力しながら、臨床、研究、教育活動を行っています。毎週定期的に各専門領域や他診療科のレクチャーやケースカンファレンスを行い、非専門領域についても知識のアップデートを行い、SpecialistでありながらGeneralistとしても一流になるよう研鑽を推し進めています。分子病態イメージング研究室研究展開研究中の様子Department ・ Laboratory Introduction光尖端医学教育研究センターフォトニクス医学研究部分子病態イメージング研究室内科学第二講座

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