大学紹介

University Introduction

研究内容

研究内容詳細、研究プロジェクト等

PET、NIRS、MRI等によるin vivo イメージング法を用いて、モデル動物やヒトを対象とした神経・精神疾患の病態解明の研究をすすめています。
浜松の地には浜松ホトニクス社という、イメージング装置の開発には不可欠な高性能な検出器を作成し応用する技術があります。また、実験動物を有効に取り扱う基盤があります。さらにはPET等の最先端技術の利用を市民が享受できる公的支援があります。このような地で大学も一体となり、分子イメージングを通してライフサイエンスに新たな1ページを築けるよう邁進しております。

認知症疾患の鑑別・診断

AD
アルツハイマー病では、頭部MRIにてあきらかな異常を指摘することができませんが、19F-FDGを用いたPET解析では大脳皮質に広汎な取り込みの低下を認め、同部位の機能低下が示唆されます。また、11C-PIBを用いたPETでは、全脳に取り込みの上昇を認め、大脳全体にアミロイドの沈着があると考えられます。このように、PETは、MRIだけでは判定が困難であった脳の局所機能や背景病理を推定することができます。

パーキンソン病-Yahr II型

PD
ドパミントランスポーターに結合する11C-CFTとD2受容体に結合する11C-racloprideを使うと、初期のパーキンソン病の病態がわかります。PETでは、後上方領域の線条体における11C-CFT結合が低下して、逆に受容体の脱神経過敏状態(結合の上昇)が観察されます。

囲碁の脳内処理

igo
大脳生理研究もPETで施行できます。たとえば囲碁の詰めを思考中にH2Oを用いて脳血流を測定します。アマチュアのヒトは頭頂葉と前頭前野を盛んに使うのに対して、プロ棋士では小脳や下側頭回を使っていました(赤色)。