診療科案内

臨床薬理内科

科の責任者と概要

診療責任者 渡邉裕司 教授

診療責任者 渡邉裕司 教授

 臨床薬理内科は日本ではまだ新しい領域ですが、臨床薬理学の歴史の古い欧米諸国では、内科学の一講座、一診療科として臨床薬理内科の位置付けが定着しています。浜松医科大学では2006年10月、臨床薬理学講座に対応する新しい診療科として内科部門の一つに「臨床薬理内科」が加えられました。
 「臨床薬理内科」では、日本臨床薬理学会認定指導医、日本老年科学会認定指導医、日本循環器学会認定専門医、日本呼吸器学会認定専門医、日本アレルギー学会専門医、日本内科学会認定総合内科専門医、がん治療認定医、臨床修練指導医など多領域に精通した専門医が外来を担当します。一人の患者さんを、一方向からだけでなく、多角的な視点から診断し、治療に当たりたいと考えています。臨床薬理内科は、「医薬品の人体における作用と動態をきちんと見極め、個々の患者さんの背景や合併症を考慮して、副作用を回避しつつ、医薬品の最大限の効果を挙げられるような治療」を目指しています。また、その重要な使命として、新たなくすりや治療法の開発も求められています。みなさんの中で、お酒に強い人もいれば、弱い人もいるように、同じ薬を飲んでも、良く効く人と、効かない人、副作用が出る人、出ない人がいます。また加齢によっても薬の効果は変化して来ます。最近の研究で、このような個人差の多くは、薬の血中濃度を測定したり、遺伝子のわずかな違いによって説明できる事が分かって来ました。もう少し研究が進めば、その人の特徴をあらかじめ調べておく事によって、患者さんに適した薬や、量を選択することが可能になるだろうと言われています。臨床薬理内科では、このような個人差を考慮して、患者さん一人一人に適した最新の薬物治療を提供します。

特徴・特色

  1. 薬物代謝酵素や薬物トランスポーターの遺伝子多型に基づく個別化治療実現のモデルとなるような診療科を目指します。
  2. くすりの開発には、基礎的研究の成果を有効に臨床の場へトランスレーションする治験をはじめとした臨床試験が重要です。当科では臨床試験を含む先進的薬物治療を行う診療科を目指します。
  3. 薬物の特性を研究し、新たな適応を発見することも重要であり、薬物の作用を最大限に引き出すような薬物治療を積極的 に行います。
  4. 薬物相互作用や薬物による副作用などに関する各診療科からのコンサルテーションに応じ、また患者に対してはくすりに関するセカンドオピニオン外来の機能を果たします。
  5. 医学的な知識と技術を教育する以前に、社会人としての人間教育も欠かす事が出来ません。ヘルシンキ宣言の概念や、被検者からのインフォームドコンセントの意義などを、積極的に臨床教育する場とします。
  6. 日本老年医学会指導医による専門的高齢者薬物治療を提供します。

診断・検査・治療について

  1. 薬物血中濃度測定機器およびシミュレーション装置による薬物動態や薬物相互作用を評価し、薬物の効果や副作用の診断が可能です。
  2. 薬物代謝酵素遺伝子多型判定を行う遺伝子診断機器により薬物の個別化治療を行うことが可能です。
  3. 生理的・生化学的血管機能評価により血管機能や血管の加齢度を評価します。

得意とする診断治療

  • 薬物相互作用の診断治療、血管機能診断、遺伝子診断に基づく薬物治療、肺高血圧治療

主な対象疾患

  1. 薬物感受性や遺伝子を調べる事により、自分に適した最新の薬物治療を望む方
  2. 新しい治療法を必要とする治療困難な疾患
  3. くすりの飲み合わせが心配な方、副作用、アレルギーなどで困っている方
  4. 治験を含む臨床試験に参加した方の健康相談窓口
  5. 自分の血管機能を詳しく知り治療に役立てたい方
  6. マルファン症候群や肺高血圧症などの難治性血管系疾患

施設認定

  • 日本臨床薬理学会認定施設
  • 日本老年医学会認定施設