静岡リウマチネットワーク
 

静岡リウマチネットワークを知って

私は,石川県金沢市にある城北病院にてリウマチ診療を行っております。今回,静岡リウマチネットワークのホームページを拝見して,一言,感想を述べさせていただきます。
 石川県はリウマチ診療を専門とする医療機関が金沢市に集中しており,特に能登半島の地域は,リウマチ医療過疎の状態で,多くのリウマチ患者さんが片道2時間をかけて金沢市のリウマチ専門の医療機関に通院されています。静岡県のように県中央部だけでなく,県内の隅々までリウマチを専門とする医療機関が存在するのを知り,羨ましく思っております。
 リウマチの治療戦略に生物学的製剤が導入されてからは,リウマチ患者さんの予後が随分と改善され,関節破壊を阻止し健常人と同様の生活を送ることが現実的な課題になってきています。しかし,1)年間150万円前後の薬剤費負担が必要で,その支払い能力の有無による治療格差,2)近くに生物学的製剤を使ってくれる医療機関がないことによる地域的格差,これら2つの格差(経済的格差,地域的格差)によりリウマチ医療の進歩を享受できない患者さんが数多くおられます。誰でも,どこででも,最良の治療を受けられるには,医療連携の充実が求められています。
私たちは,石川県リウマチケア研究会,石川リウマチ薬物治療研究会などを開催し,医師をはじめリウマチ医療にかかわるスタッフとの連携を模索しておりますが, まだまだリウマチの医療連携は十分ではありません。
ぜひとも静岡リウマチネットワークの経験を参考にさせていただきたいと思います。そして全国のリウマチの医療機関,医療従事者,患者さんがネットワークを通じて協力しあえる体制が実現できればいいと考えております。

城北病院 副院長 リウマチ科 村山 隆司

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