静岡リウマチネットワーク
 

ご講演くださった松崎友美子様からのお手紙を掲載します

先日の11月13日(土)の市民公開講座でご講演くださった、リウマチ患者さんの松崎友美子様よりお手紙を頂戴しました。当日も、松崎様のご講演後、会場は割れんばかりの拍手に包まれました。このお手紙を読むと、多くのリウマチ患者さん達が勇気づけられることでしょう。
以下、ご本人からのお手紙です。



「静岡リウマチネットワークでの講演を終えて・・・」

 平成22年度第2回静岡リウマチネットワーク市民公開講座にご出席頂きました皆さま、お忙しい中私の講演に耳を傾けて下さいまして誠に有難うございました。
 リウマチ発症からの体験談をお話しさせて頂きました。その中で当日は私の出産した時の話をし、生まれたばかりの息子の写真をスライドで出しましたら、思いがけず会場の皆さまから拍手を頂きました。
 その瞬間自然に涙があふれ出てしまいました。感極まってしまい、その後の話がうまく出来ず、少々聴きにくかったことと思います。申し訳ございませんでした。
 過去に同じような話を他でさせて頂いたことはありましたが、静岡の皆さまのような拍手を頂いたことは初めてのことでしたので、私自身思いもよらぬ反応で戸惑ってしまいました。
 静岡の皆様からの暖かい拍手は本当に有難く、今でも私の胸に刻まれております。
 私にとりまして出産をするということは、結婚当初は非現実的なことでした。
 それがいつの間にか夢になり、その夢を実現することが出来ました。
 しかしながら、出産後は自分がリウマチであるが故に他のお母さんたちと同じようには子育てが出来ず、思い悩む日々もありました。
 子育て講演を聴きに行き、その時の講師であった小児科の先生に相談をしたことがありました。
 その先生が私に手紙を下さいました。そこに書かれていたことは、
「息子さんはママと思い切り走れないかもしれないけれど、その分病気を乗り越える力や優しさ、そんな別のものを得ることができるでしょう。その為に貴女の元に生まれてきたと思います。」と。
 出産前にもリウマチの私が母親としてやっていけるのだろうかと不安な気持ちを産婦人科の看護師さんに伝えたら、その看護師さんは
「絶対に優しいお子さんになりますよ。」
と言われました。
 リウマチ仲間のママ達も私が悩んでいると、優しい言葉をかけてくれます。
 こういう人達が周囲にいるから、いつも落ち込みそうになった時、また立ち直ることができます。
 あと数年で人生の半分はリウマチとともに歩んだことになります。
 不思議なことに、いまだにリウマチ発症前の元気な頃の自分をどうしても忘れることが出来ず、もしリウマチでなかったら今頃・・・なんて事を時々考えてしまいます。
 リウマチを発症した事は決して喜ばしいことではありませんでしたが、今自分の歩んできたリウマチ人生を振り返ると、多くの出会いがありました。そして発症前の自分と比べると、いろんなことが不自由になったことで、自分自身が完璧を求めるのではなく、人間的に少しは丸くなれた気がします。
 健康な時には見えなかった様々なことが、今の私だから見えるものも多くあります。
 人として少しは成長できたと思えることも、少しはあるかなと思える今日この頃です。

 静岡にはリウマチネットワークというすばらしい組織があることを今回初めて知りました。
 多くの先生方が患者のために日々尽力されています。
 本当にすばらしいことだと思います。
 この地に在住でない私としては、ぜひともこういった活動が全国各地に広がっていくことを切実に願っております。
 常々全国どこに住んでいようとも、高いレベルの治療が受けられるようにして欲しいと思っていました。
 地域医療格差が生じては、患者は不幸です。
 このような会に参加できましたことに、感謝致しますと共に、これからの静岡リウマチネットワークの更なる発展を祈っております。

松ア 友美子



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